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  • [7]技術関係
  • 2018.02.02

Oracle CloudWorld「技術者によるクラウド座談会」レポート!

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先日、東京と大阪で開催されたOracle CloudWorldのクラウド座談会に
弊社エンジニア渡部が登壇しました。
本日はその座談会の内容をお伝えします。

Oracle CloudWorld Tokyoで弊社渡部が登壇したセッションは、

「技術者によるクラウド座談会
 ネットワーク、運用管理などクラウド構築で押さえるべきポイントを語る」

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クラウド・サービスを導入する際には技術的に押さえておくべきポイントがあります。

この座談会では、パブリック・クラウドの構築経験のある技術者が
実際の構築経験から学んだ失敗しないための心構えやクラウド構築の秘訣、
最新技術のトレンドをお伝えするコンセプトで、
「運用管理」「可用性」「ネットワーク構築」の3つのテーマを主軸に語りました。

弊社渡部は「可用性」のテーマで講演いたしましたので、
その内容に関して、一部、本ブログでも3つほど、簡単にご紹介します。
(なお、ここで述べる可用性とは、DBが使用可能な状態を維持できる能力を指します。)

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1.オンプレミスとクラウドで考慮する点は違うのか?
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インフラのアーキテクチャが違うので、考慮する点も変わります。
クラウド・インフラには、Oracle Cloudに限らず、様々なものがあり、その特徴も異なります。
従って適したクラウド・インフラを選択する必要があります。

Oracle Databaseにフォーカスすると、高可用性を提供する機能として、
Real Application Clusters(RAC)がありますが、オラクルが正式にサポートしているのは、
Oracle Cloudのみです。
他のクラウド・インフラを選択した場合、RACではなく、別の方法を検討する必要があります。

 

2.既存のオンプレミスで担保していた可用性は、クラウドではどのように担保するのか?
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Oracle Databaseの可用性を向上させるためのテクノロジーとして、
Real Application Clusters(RAC)が多くのお客様で採用されています。

クラウドでも同様な可用性を担保する場合、先にも述べたとおり、
RACが正式にサポートされているOracle Cloudを選択する必要があります。

しかしながら、Oracle CloudでRACを利用する場合、
いくつかの制限事項がある点に注意が必要です。

・2ノードまで
・最上位のエディション(Enterprise Edition Extreme Performance)を選択

お客様の実際の運用に照らし合わせて検討する必要がありますが、
RACの可用性を必ずしも必要としないケースもあり、
その場合は代替案としてDisaster Recovery(DR)を提案しています。

なお、DRを実現する方法として、Data Guardや基本スタンバイあるいは、
サードパーティ製品があります。プライマリとスタンバイを配置し、
DBへの変更内容を伝播させます。障害が発生した際にはDBへの接続先を切り替えます。

この構成をクラウドに構成する際のメリットとして、
異なるデータセンターへの配置が容易で、サイト障害に対応できます。

もし、クラウドでもRACを選択された場合、2ノードまでの制限により、
ノード追加による性能アップが期待できないと考えるかもしれません。

Oracle Cloudの場合、シェイプと呼ばれる概念で、CPU、メモリの構成を
変更する事ができますので、H/Wの調達などの手間もなく、
シェイプ・アップすることで容易に性能アップすることができます。

 

3.クラウドって止まるの?
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それぞれのクラウドベンダーは、サービスごとに99.xx%といった稼働率を定義していますが、
現場的には稼働率の大小を議論しても意味ないと考えます。

それよりもクラウド・インフラは、様々なサービスが安く提供されており、
Oracle Database歴史ある製品であることから、多くのソリューションが提供されています。

それらを利用して「止まっても何とかなるシステム作り」を検討すべきではないでしょうか。

 

最後に来場者様へのメッセージ
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クラウドは非常に便利です。どんどん利用して頂きたいと思いますが、
日本の商慣習に合わない側面があります。クラウドはセルフサービスです。

先日、お客様から「管理コンソール上で、誤って本番用のインスタンスを
削除してしまった」と問い合わせをいただきました。

このように簡単にインスタンス削除などの操作が出来てしまうため、
慎重に且つ段階的にクラウドの導入を進めてください。

万が一、分からないところがあれば、
弊社のようなエンジニアにご相談いただければと思います。

 

 

以上、Oracle CloudWorldで弊社エンジニアが登壇した模様をお届けしました。

 

 

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