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  • [7]技術関係
  • 2023.10.02

VMware Explore 2023 in Las Vegas 参加レポート

VMware Explore 2023 in Las Vegas 参加レポート

こんにちは!VM サポート&サービスの安達です。

2023/08/26 – 2023/08/29 の 4日間にわたって開催された VMware Explore 2023 in Las Vegas の参加レポートをお届けします!

今年も世界中から何万人ものパートナー、開発者、ユーザーがラスベガスに集まり、コーソルからは日比野と安達の2名で参加しました!

VMware Explore の様子はリアルタイムで現地からもお伝えしています。
https://togetter.com/li/2215942

この Blog では VMware Explore の様子や発表された新情報について紹介させていただきます。

 

〇 VMware Explore 2023 ジェネラルセッション

VMware Explore 2023 の二日目に行われたのが、メインイベントであるジェネラルセッションです。発表前の段階から人の列が途絶えることなく続いており、多くの参加者で会場があふれるほどでした。

発表前の時点ですでに会場の熱気も伝わります。

このジェネラルセッションでは Raghu Raghuram 氏も登壇し、VME 2023 の最も大きなテーマとして「Multi-Cloud」と「Generative AI」が紹介されました。

ちなみに表情がなんとかわかるくらいでしたが Raghu氏 を生で見れたので、何気に私は感動しました。

今回は「Multi-Cloud」と「Generative AI」やこれに合わせて vSphere 8.0 U2 リリースの情報公開がありましたので、これらに焦点をあて紹介させていただきます。

 

〇 Multi-Cloud

今の時代、アプリケーションは AWS や Azure、Goolge Cloud、自社クラウドなど、複数のクラウドプラットフォームで実行され、サービスが提供されています。
このようなマルチクラウド環境に対応するため、Cloud Smart のアプローチが公開されました。

この中では vSAN Max や NSX+ といった新機能も発表され、ホストマシンとは独立してストレージだけを拡張することが可能になったり、L2 から L7 のネットワークが提供され、一度定義したポリシーは複数のクラウドにまたがって適用できるようにもなりました。

セキュリティ面でもアップデートがあり、VMware Cloud Disaster Recovery ではオンプレの vSphere 環境と VMware Cloud on AWSのみ災害やランサムウェアから保護する機能を提供していましたが、他のパブリッククラウドに対してもリカバリ機能が提供されます。

ほんの数年前まではマルチクラウドで利用している人はあまりいない印象だったのですが、現在ではほとんどのユーザーが複数のパブリッククラウドやプライベートクラウドを利用しているそうで、目まぐるしく変化が起きていることを実感します。

マルチクラウド利用での課題として、クラウドの管理やネットワークの相互接続、データ管理やセキュリティの保護が上位を占めており、これらの課題をいかに解決していくかがユーザー視点での製品の選定に重要になってくると考えます。

実際に VME に参加してみても、非常に多くのセッションがマルチクラウドの運用、管理、監視に対応したものとなっており、VMware としても力を入れて取り組んでいることがうかがえ、これら多くの課題について考える時間でもありました。

 

〇 Generative AI

最近はいろいろなテック企業の発表に生成 AI は必ず含まれる印象ですが、VMware も例外なく生成 AI に向けた発表がありました。

はじめは PC アプリケーションから始まり、Web アプリケーション、Mobile アプリケーションを経て、現在は世の中を大きく変革する技術として AI アプリケーションが注目されています。

私個人も生成 AI は利用し非常に便利だなと感じますが、気になるのがセキュリティの問題です。

VMware もこれは重要な課題ととらえており、発表の際には真っ先に企業が直面するプライバシーなどのセキュリティについて、言及されました。

生成するコードや企業の持つ情報の流出、知的財産侵害のリスクに対応し、より安全性の高い AI プラットフォームとして今回発表されたのが「VMware Private AI Foundation with NVIDIA」です。

これにより企業内のセキュアな環境で AI アプリケーションの基盤を稼働させ、プライベートな生成 AI の開発・運用が可能になります。

実際に提供されるのは 2024 年からとのことですが、VMware も想定している生成 AI の活用は現在私が担っているナレッジをベースとした QA 対応や、障害調査にも対応しており、AI の活用によって自分自身にどういったスキルの獲得が必要なのか、どう働いていくのかを考える契機になる発表でした。

 

〇 vSphere 8 Update 2

vSphere 8 Update 2 のアップデート情報もありました。

個人的に大きなアップデートは以下の2つですね。

・vCenter Server のアップグレードに伴うダウンタイムの減少
・ダウンタイムなしでの証明書の置き換え

この 2 つはお客様からの相談も多い内容ではないでしょうか。

vCenter Server のアップグレードは従来では数十分ほどのダウンタイムは避けられず、メンテナンス時間の調整が難しい環境では頭を悩ませる問題ですよね。

vCenter Server 8 Update 2 からはアップグレードに伴う構成情報のコピーが行われている間もサービスが継続するため、ダウンタイムが生じるのは既存の vCenter Server と新しい vCenter Server へのサービスの切り替えに伴う 5 分間のみです。

また、セキュリティ上定期的な更新の必要がある vCenter Server の SSL/TLS 証明書の置き換えもダウンタイムがなしになりました。

これらのアップデートにより、業務への影響を最小化し、より効率的に運用することかできますね!

特に定期的な証明書の更新は避けられない問題でもあったので、本当にありがたいアップデートです。

 

〇 VMware Explore 2023 の感想

VMware Explore 2023 に参加してみると、非常に多くのセッションがマルチクラウドに対応したものでした。

また、クラウドに対応する vSphere、vSAN、NSX といったインフラストラクチャサービス観点でのアップデートだけでなく、Accelerate App Delivery によるアプリケーションの開発の迅速化など、開発者に寄り添ったアップデートも多数あったことが印象的でした。

多くの企業が課題とするこのマルチクラウドにおける管理や運用について、VMware が様々なソリューションを公開しており、VMware がこれらの問題を解決していく、という想いが込められたイベントでもありました。

また、NVIDIA との生成 AI に関するプレスリリースも大きな発表でした。

今後は生成 AI がさらに身近になっていくことが実感でき、ナレッジベースの QA や作業手順の案内などは近々不要になっていくとも感じました。

AI によって仕事がなくなる、という言葉が一気に現実味を帯びてきたようにも感じましたが、一方で自身がより高い水準でスキルを獲得していく重要性についても考える時間になりました。

vSphere 8.0 U2 からは GPU を想定した DRS 機能も実装されるなど、ますます楽しみなアップデートもあるため、これからも VMware の発表を楽しみにしていきたいと思います。

拙い文章ではありますが、VMware Explore 2023 の魅力が少しでも伝われば幸いです。

ありがとうございました。

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