株式会社コーソル

BLOG

人事ブログ

  • [7]技術関係
  • 2024.09.25

VMware Explore 2024 in Las Vegas 参加レポート

VMware Explore 2024 in Las Vegas 参加レポート

こんにちは、インフラソリューション部の寺田です。

2024/8/26 – 2024/8/26 の 4日間にわたって開催された、VMware Explore 2024 in Las Vegas に参加してきましたので参加レポートをお届けします。
今年は私 寺田1名での参加になります。

 

VMware Explore の様子は X でも配信していますので、よかったらこちらもご覧ください。
https://togetter.com/li/2435957

この記事では VMware Explore の様子や発表された新情報について紹介させていただきます。

〇 VMware Explore 2024 ジェネラルセッション

VMware Explore 2023 の 2日目にメインのセッションであるジェネラルセッションが行われました。
メインホールがたくさんの人で賑わっており、ライブ会場さながらの熱気でした。

こちらのセッションでは Broadcom CEO である Hock Tan 氏も登壇し、
パブリッククラウドの抱える課題として、”3つの C”、つまりは
Cost(費用)、Complexity(複雑さ)、Compliance(コンプライアンス) が存在していることを説明しました。
この背景から脱パブリッククラウドのニーズが高まっており、
VMware Cloud Foundation を使用したプライベートクラウド空間の構築が課題解決の糸口となることを強調しました。

その他今回のジェネラルセッションで発表されたテーマは以下になります。
・VMware Cloud Foundation 9 の発表
・VMware Private AI に関するアップデート情報

こちらのテーマについて深堀りしていきます。

〇 VMware Cloud Foundation 9 の発表

現在は 5.2 のバージョンがリリースされている VCF ですが、次期バージョンは vSphere のバージョンに合わせて 9 になることが発表されました。
VCF ではCompute(vSphere)、Storage(vSAN)、Network(NSX)が単一のプラットフォームで提供され、
構築や運用を自動化できるようになり、ESXi や NSX のオンラインでのパッチ適用など、運用面でのコストの削減ができる点が強みとなります。
また、既存の vSphere 環境を VCF に移行、変換するための機能も強化され、現在 vSphere 環境で利用されている環境を簡単に VCF 環境に統合することができます。

また、従来の “Aria Operations” や “Aria Automation” といった製品群の名称も VCF と付いたものに変更されています。

・Aria Operations → VMware Cloud Foundation Operations
・Aria Automation ⇒→VMware Cloud Foundation Automation
・Aria Operations for Logs ⇒→VMware Cloud Foundation Operations に統合
・Aria Operations for Networks → VMware Cloud Foundation Network Operations

これらの製品群についても統合管理が強化されていくようで、
現在独立している管理用コンソールが統合されていく方針が発表されています。

VCF を中心とした体制となっていくことが名称変更からも強く感じますね。
VMware 製品はラインナップが多い分複雑な印象でしたが、これからは統合管理されていくことでよりシンプルに使いやすくなっていくことが期待されます。

〇 VMware Private AI に関するアップデート情報

昨年も発表がありましたが、今年もやはり AI のテーマは外せず、VMware Private AI に関する発表がありました。
NVDIA GPU を使用した VMware Private AI Foundation with NVDIA についてはサポートするハードウェアベンダーが拡張されているとのことです。
昨年時点は Dell、HPE、Lenovo のハードがサポートされていましたが、Supermicro や Hitachi Ventara など選択可能なハードが拡張されています。

追加される機能としては、Private AI 環境を構築するためのガイド機能を持った UI の提供や、
仮想マシンの vGPU 機能の予約、vGPU の割り当て状況を確認できる UI の提供などが発表されました。

これに伴い、vGPU を割り当てられた仮想マシンをホスト障害時に適切に起動できるようにする HA 機能も発表されました。
vGPU を割り当てた仮想マシンに優先度を割り振り、GPU リソースが足りなくなった際に優先度の低いワークロードを停止し、
優先度の高い仮想マシンを即座に起動できるような機能となります。
GPU 環境もより柔軟かつ効率的に運用できるような機能が追加されていっており、今後も注目したいポイントですね。

〇 VMware Explore 2024 の所感

Broadcom の買収後、ライセンス形態の変化や価格の変動などによって混乱もありましたが、
今回の VMware Explore 2024 によって今後の VMware の方針が明確化されました。
つまりは、VCF を中心とした製品の統合化によって VMware の持つ強力な製品群をよりシンプルに使えるようにしていくという方向性で、
プラットフォームの導入・運用コストを抑え、柔軟なリソース管理ができる点が魅力に感じました。

また、VCF 環境への移行が簡単になるインポート機能が充実していくことからも、
VCF を利用してほしいという想いが伝わってきました。
一方で、管理者は少なからず各製品について理解をしている必要があり、最小構成等の要件もあるため、単純な vSphere 環境だけを利用していた環境から、
VCF 環境に移行するのは多少敷居は高く、コストやメリットなど総合的に判断していくことが重要だと感じました。

GPU を導入している環境においては予約や HA 機能により柔軟かつ効率的に GPU を利用できるようになり、
GPU の割り当て状況も UI で確認できるようになるなど、嬉しい機能が追加される点は楽しみですね!

今後も VCF を中心とした製品展開、Private AI の加速化に注目していきたいと思います。
以上、VMware Explore 2024 のレポートでした。
少しでも発表会の様子が伝わっていれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

カテゴリー

アーカイブ