株式会社コーソル

KNOWLEDGE

コーソルの技術情報

コーソルでは経験豊かなエンジニアが、Oracle Databaseに関するお役立ち情報を発信しています。
データベースのチューニングや設定にお役立ていただけます。

KNOWLEDGE検索人気のキーワード

Oracle DB ベストプラクティス

DBCAでデータベースを作成するときに留意すべきポイント

DBCA (Database Configuration Assistant) を使用することで、GUIを用いた対話形式でデータベースを簡単に作成できます。

Oracle Databaseは柔軟性に富むデータベースであるため、さまざまな設定項目が存在します。DBCAはその設定項目の中から重要な項目を選択し、ユーザーに対して設定を求めます。したがって、DBCAが入力を求める設定項目については、その意味を理解しておくべきです。その重要な設定項目の中でも、最低限理解して設定すべき項目を記載します。

01.アーカイブログモードとフラッシュリカバリ領域(高速リカバリ領域)

DBCAの「リカバリ構成」画面において、アーカイブログモードの有効化とフラッシュリカバリ領域を構成するディレクトリパスと領域サイズを指定できます。

障害発生直前までの復旧が必要な場合はアーカイブログモードを有効にしてください。
フラッシュリカバリ領域を構成するディレクトリパスは、データベース構成ファイルを配置したディスクとは、別のディスク上の領域に指定してください。

02.インスタンスに割り当てるメモリー

DBCAの「初期化パラメータ」画面の「メモリー」タブの「メモリー・サイズ」において、Oracle Databaseインスタンス向けに使用するメモリーのサイズを設定できます。

割り当てたメモリは、データのキャッシュおよびソートなどのデータ処理に使用され、パフォーマンスに大きな影響を与えます。このため、メモリのサイズはできる限り大きなサイズにすべきです。インスタンスが起動してない状況におけるマシンのメモリ空き領域サイズが参考になります。

03.最大起動プロセス数(PROCESSパラメータ)

DBCAの「初期化パラメータ」画面の「サイズ指定」タブの「プロセス数」において、同時に起動できる最大プロセス数を指定できます。

Oracle Databaseはデフォルトで専用サーバーモードで動作し、1つのセッションに対して1つのプロセスが起動します。
このため、多数のセッションが確立されるシステムにおいては、最大起動プロセス数(PROCESSパラメータ)を大きく設定する必要があります。

04.キャラクタセット

DBCAの「初期化パラメータ」画面の「キャラクタ・セット」タブの「データベース・キャラクタ・セット」 で、データベースのキャラクタセットを指定できます。

データベースキャラクタセットは、一般的に使用される文字列データ型(CHAR型、VARCHAR2型、CLOB型)で使用するキャラクタセット(文字コード)を指定するものです。データベースに格納できる文字、できない文字にかかわること、データベース作成後に変更できないことから、極めて重要な設定項目です。
対象のシステムに格納する必要がある文字の種類をもとに、適切なデータベースキャラクタセットを選択します。特に、JIS X 0213で定義される文字をデータベースに格納する必要がある場合は、データベースキャラクタセットに AL32UTF8 を選択する必要があることに注意してください。

この記事の監修者

監修者の写真

舛井 智行 (ますい ともゆき)

営業本部 企画&マーケティング部 次長

《資格》

Oracle Master Gold、Oracle RAC Expert、Linux Expert、LPIC Level1、Dbvisit Standby Certified Associate、基本情報技術者

《略歴》

2004年コーソル入社。2019年まで一貫してOracle Databaseの設計・構築・運用のサービス提供に従事。リモートDBAやリモート監視のサービス化、働き方改革プロジェクトで人事制度改革を手掛ける。2019年からライセンス販売強化のため企画&マーケティング部に異動。DbvisitやToad、DPAの取扱開始、販売促進活動を推し進め、ライセンス販売事業の売上拡大に注力中。

《主な著書》

オラクルマスター教科書 Gold DBA Oracle Database AdministrationⅡ
オラクルマスター教科書 Silver DBA Oracle Database Administration I
オラクルマスター教科書 Silver SQL Oracle Database SQL
Oracleの基本 ~データベース入門から設計/運用の初歩まで
プロとしてのOracle入門
Oracle Database 10g Oracle Enterprise Manager 逆引きクイックリファレンス

《担当者様からの一言》

コーソルはOracle Databaseの技術力において日本有数の知見を有すると自負しています。Oracle Masterの最高峰資格である『Oracle Master Platinum』の取得者数も日本No.1です。Oracle Databaseのことはもちろん、それ以外のDBについてもリモートDBAサービスを始めとした様々なサービス、製品を駆使してお客様のお困りごとを解消いたします。お困りごとがあればコーソルまでご相談ください。

監修者の写真

峯岸 隆一 (みねぎし りゅういち)

インフラソリューション部 市ヶ谷クラウドサービスチーム シニアエキスパート

《資格》

Oracle Master Gold、ORACLE MASTER Platinum、Oracle RAC Expert、
Oracle Database Cloud Service Oracle Infrastructure as a Service Cloud 2017 Implementation Essentials、
Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate、
Oracle Cloud Infrastructure 2019 Architect Professional、
AWS Certified Solutions Architect – Associate、OSS-DB Silver、
MySQL 5.6 Database Administrator、基本情報技術者、テクニカルエンジニア(データベース)

《略歴》

2006年コーソル入社。2021年までOracle Databaseを中心にMySQLやGoldenGateなど、多岐にわたる製品のサポート業務に従事。2021年から企画&マーケティング部に異動し、Nutanix NDBサービス化、Qlik Replicateサービス化、AWS、OCIなど様々な製品のサービス化、クラウド環境上の製品検証、ブログ執筆を手掛ける。2023年からOCI技術に磨きをかけるべくOCI基盤の設計・構築業務を遂行中 。

《主な著書》

オラクルマスター教科書 Gold DBA Oracle Database AdministrationⅡ
オラクルマスター教科書 Silver DBA Oracle Database Administration I
オラクルマスター教科書 Silver SQL Oracle Database SQL  Oracleの基本 ~データベース入門から設計/運用の初歩まで

《担当者様からの一言》

コーソルはOracle Database製品および周辺製品において特化した技術力を有している会社です。また、育成にも力を入れており、新卒などOracle Databaseの知識がないエンジニアでも数年でOracle Master Platinumを取得するほどのエンジニアに育て上げることに成功しています。クラウド分野(AWS、Oracle Cloud)にも積極的に進出しておりますので、Oracle Databaseに関するサービスをご要望であればプラットフォーム問わず対応できるコーソルにご連絡下さい。