Dbvisit FAQ
Dbvisit Standbyに関してよくいただくご質問と回答をまとめています。
01.Dbvisit Standby概要
- Dbvisit Standbyで何ができるのですか?
- 本番系データベース(プライマリDB)をもとに遠隔地に待機系データベース(スタンバイDB)を作成し、作成後はプライマリDBに適用された変更をスタンバイDBに随時反映(同期)できます。これにより、メインサイトおよびプライマリDBに障害があった場合でも、データベースの利用を継続できます。
Dbvisit StandbyはOracle Database、SQL Serverでご利用いただけます。
Oracle Database Standard Edition、SQL Server Standardでも利用可能なことが大きな特徴です。
- Dbvisit Standbyはどのようなアーキテクチャなのですか?
- Oracle Database標準機能のバックアップ/リカバリおよび基本スタンバイをベースにしたアーキテクチャです。
具体的には、メインサイトにある本番系Oracleデータベース(プライマリDB)が出力したアーカイブログファイルを、遠隔地(スタンバイサイト)の待機系Oracleデータベース(スタンバイDB)に転送および適用することで、プライマリDBに適用された変更をスタンバイDBに随時反映します。なお、アーカイブログファイルには、プライマリDBに加えられたすべての物理的な変更が記録されているため、プライマリDBとスタンバイDBを物理的に同一な状態に維持できます。
- Dbvisit Standbyの実績を教えてください。
- 世界110ヵ国以上、1300以上の導入実績があります。
日本国内の販売実績は2022年4月時点で140社、512ライセンスです。
- Dbvisit Standbyはどのデータベース製品で利用できますか?
- Dbvisit StandbyはOracle Database専用の災害対策ソリューションです。
残念ながらSQL ServerやMySQLなど、Oracle Database以外のデータベース製品では利用できません。
- Dbvisit Standbyの対抗製品、機能は何ですか?
- 現在、Oracle Database Standard Editionにおける同等の対抗製品、機能はありません。
同等の機能を持つ製品としてStandby Expressが以前存在しましたが、2019年12月31日で販売終了となっています。
なお、Oracle Database Enterprise EditionであればData Guardが利用可能ですが、Oracle Database Standard Editionでは使用できません。
- Oracle Data Guardと比べた優位性はありますか?
- ライセンスコスト、運用コストで大きく優位性があります。
詳しくは、Dbvisit Standbyライセンスページ 09.Dbvisitを使った様々なコスト削減をご参照ください。
- Dbvisit Standbyを使うとコスト削減できますか?
- 災害対策としてData Guardを使うためにEnterprise Editionを利用している場合、ライセンスコスト、運用コストで大きく優位性があります。
詳しくは、Dbvisit Standbyライセンスページ
09.Dbvisitを使った様々なコスト削減をご参照ください。
- Dbvisit Standbyでは障害発生時に更新が失われることがありますか?
- はい、障害発生時に更新が失われることがありますが、失われる更新の量を減らすことは可能です。
Dbvisit Standbyではアーカイブログファイルを用いて、ファイル単位で本番系Oracleデータベース(プライマリDB)の変更を待機系Oracleデータベース(スタンバイDB)に伝搬します。このため、プライマリDBに加えられた変更がまだアーカイブログファイルとして出力されていない場合は、更新が失われます。しかし、アーカイブログファイルの出力間隔を小さくするように、Dbvisit Stanbyを設定することで、障害発生時に失われる更新の量を減らすことができます。
- Dbvisit StandbyはStandby Expressの代替製品になり得ますか?
- はい、Standby Expressが持つ機能をDbvisit Standbyはすべてカバーしているため、Dbvisit StandbyはStandby Expressの代替製品となりえます。
くわえて、スタンバイDB作成高速化機能、災害対策訓練向け機能、自動フェイルオーバー機能など、Standby Expressにはない機能も多数持っています。
02.ライセンス・サービス
- Dbvisit Standbyの評価は可能ですか?
- 30日間の製品トライアルが可能です。
製品トライアルをご希望の場合、その旨弊社お問い合わせからご連絡ください。
- Dbvisit Standbyのライセンス体系を教えてください。
- Dbvisit Standbyはサブスクリプションライセンスです。
サブスクリプション価格には製品使用権、製品サポートの権利が含まれます。
サブスクリプションライセンスは3つあり、メインサイトとスタンバイサイトの搭載CPU合計数によって変化します。
- ・CPU合計数 1~6 :Dbvisit Standby Basic
- ・CPU合計数 7~9 :Dbvisit Standby Extended
- ・CPU合計数 10以上:Dbvisit Standby Unlimited
あくまでCPUの数が対象であり、CPUのコア数はいくつでも影響しません。
- 仮想環境ではどのように搭載CPU合計数をカウントするのでしょうか?
- 仮想環境では、Dbvisit Standbyを構成するメインサイトとスタンバイサイトそれぞれのゲストOSが稼働するホストサーバの
実搭載CPU合計数でどのエディションになるかを判断します。
※Oracle DatabaseのようにVMwareでVMothionできる先すべてが課金対象となるということはありません。
- クラウド環境ではどのように搭載CPU合計数をカウントするのでしょうか?
- AWS EC2やMicrosoft Azureでは4vCPU = 1CPU、Oracle Cloudでは4OCPU = 1CPUでカウントされます。
例えばDbvisit Standby Basicの場合、最大6CPUまで利用できますので、AWS EC2やMicrosoft Azureなら最大24vCPU、Oracle Cloudなら24OCPUまで利用可能です。
- Dbvisit Standbyの価格を教えてください。
- 価格はオープン価格となります。
具体的な金額やお見積はお問い合わせをお願いします。
- Dbvisit Standbyを導入/実装するサービスはありますか?
- 弊社ではDbvisit Standby導入/実装サービスとして、Dbvisit環境構築サービスを用意しています。
サービスの詳細は以下をご参照ください。
- Dbvisit Standbyの導入/実装にどれくらいの期間が必要ですか?
- 支援開始から終了まで、2週間~3週間ほどお時間をいただきます。
詳しくはDbvisit環境構築サービスの作業の流れをご参照ください。
- Dbvisit Standbyのサポートレベルはどうなっていますか?
- サポートレベルは、サブスクリプションライセンスと永久ライセンスで異なります。
※現在は、サブスクリプションライセンスのみ購入可能です。
サポートレベルの詳細は以下URLをご確認ください。
https://www.insight-tec.com/support/dbv_suplevel/
- コーソルのDbvisit Standbyサポートはどうなっていますか?
- お問い合わせは弊社サポートサイト、電話のいずれかで受け付けています。
受付時間はご契約により異なります。
〇24365製品サポートサービスを追加でご契約のお客様
- 受付時間は24時間365日(12:00-13:00を除く)です。
- ※24365製品サポートサービスの詳細は、Dbvisit Standbyオプションサービス 24365製品サポートをご参照ください。
〇通常のDbvisitサブスクリプション契約のみのお客様
- 受付時間は平日 9:00~17:00(12:00 - 13:00を除く)です。
- ※土日、祝日および弊社が定める休業日の場合、翌営業日扱いとなります。
- 本番カットオーバーの立会いをお願いしたいが可能でしょうか?
- 可能です。
まずはご希望の対応をお問い合わせからご相談ください。
03.動作環境
- Dbvisit Standbyではどの環境(物理/仮想/クラウド)で利用できますか?
- 物理環境、仮想環境、クラウド環境いずれでも利用可能です。
また、物理環境と仮想環境、物理環境とクラウド環境といった混在も可能です。
クラウドは、AWS EC2、Microsoft Azure、Oracle Cloudにも対応しています。
その他クラウドベンダーであった場合でも構成をヒアリングの上対応可否を回答いたしますので、お気軽にお問合せください。
ただし、製品インストール時にOSの管理者権限が必要となりますので、Amazon RDSのようなフルマネージド環境には導入できません。
- Dbvisit StandbyではどのOSがサポートされますか?
- Dbvisit最新バージョンで対応しているOS(2022年12月時点)を記載します。
- ・Windows:Windows Server 2008~Windows Server 2022(64bitのみ)
- ・Linux:Oracle Linux6~8、Redhat Enterprise Linux6~8、SUSE Linux11~12
- メインサイトとスタンバイサイトで異なるOSを利用できますか?
- メインサイトがWindows、スタンバイサイトがLinuxといった構成はサポートされません。
メインサイトとスタンバイサイトでは同じOSをご利用ください。
- メインサイトとスタンバイサイトでOSバージョン違いはサポートされますか?
- OSのマイナーバージョン違いはサポートされます。
OSのメジャーバージョン違いは一部の組み合わせでサポートされる場合があります。
詳細はお問い合わせください。
例)
メインサイトがRHEL6.7、スタンバイサイトがRHEL6.9 ⇒ サポート対象
メインサイトがRHEL5.7、スタンバイサイトがRHEL7.1 ⇒ お問い合わせください。
- Oracle Databaseはどのエディションで利用できますか?
- 下記エディションで利用可能です。
- ・Oracle Database Enterprise Edition
- ・Oracle Database Standard Edition2
- ・Oracle Database Standard Edition One
- ・Oracle Database Standard Edition
- ・Oracle Database Express Edition
※メインサイト/スタンバイサイトは同じエディションである必要があります。
- Oracle Databaseはどのバージョンがサポートされますか?
- Oracle Database 10gR2(10.2.0.5)以降のバージョンはすべてサポートされます。
- SQL Serverはどのエディションで利用できますか?
- 下記エディションで利用可能です。
- ・Standard Edition
- ・Web Edition
- ・Personal Edition
- ・Express Edition
- SQL Serverはどのバージョンがサポートされますか?
- SQL Server 2012 - SQL Server 2019がサポートされます。
- Dbvisit StandbyはActive-Standby(HA)構成、Real Application Clusters(RAC)構成にも対応していますか?
- 対応しています。
- 管理コンソールの動作要件はありますか?
- Dbvisit Standbyの管理コンソールはWEBブラウザベースです。
そのため、サポートされるWEBブラウザが決まっています。
サポートされるWEBブラウザ
- ネットワークは同期用で専用ネットワークが必要ですか?
- Dbvisit Standbyでは専用ネットワークは必要としません。
お客様要件に合わせて、業務で利用するネットワークセグメントと共用やDbvisit Standby同期専用のネットワークセグメントといった構成を選択可能です。
- サービスを停止させずにDbvisit Standbyの導入はできますか?
- 一部の要件を満たしていれば、メインサイトでのサービスを停止させずに導入可能です。
一部の要件とは、メインサイトのデータベースがアーカイブログモードであることです。
- ストレージ領域はどれくらい必要ですか?
- 次の3点を考慮した領域確保が必要です。
- ・製品導入時に必要となる領域サイズ
製品自体のインストールには、約700MBのストレージ領域が必要です。ただし、製品導入領域内にDbvisit稼働ログ、traceログが出力されますので、保持期間に応じて数GB~数十GBの追加領域が必要となるケースがございます。
- ・初期構築時、スタンバイDB再作成時のみ必要となる領域サイズ
環境構築におけるスタンバイDB作成時には、メインサイトとスタンバイサイトの両方で、データベース全体のバックアップを格納できるストレージ領域が一時的に必要となります。
これは、プライマリDBのRMANフルバックアップを取得してスタンバイDBを作成するためです。
- ・通常運用で必要となる領域サイズ
アーカイブログファイルを用いて変更を伝搬する関係上、計画停止時にアーカイブログファイルを保管できるだけのストレージ領域が必要です。
アーカイブログファイルの出力量はデータベースにより異なりますが、一般に1GB~2GB程度あれば十分です。
- Dbvisit Standbyを動かすとCPUやメモリをたくさん使用しますか?
- Dbvisit Standby関連プロセスの動作負荷は非常に軽く、一般にDbvisit StandbyによるCPUやメモリの消費が与える影響を考慮する必要はありません。
04.機能
- Dbvisit Standbyではどのような機能がありますか?
- 代表的な機能をご紹介します。
- ・管理コンソール
- ・アーカイブログ転送/適用の自動化
- ・プライマリ/スタンバイのアーカイブログ管理
- ・アーカイブログ転送時の圧縮
- ・アーカイブログのギャップ状況確認
- ・ログ転送/ログ適用未実施時間帯設定
- ・プライマリ/スタンバイ双方のデータベース起動停止関連操作
- ・スタンバイデータベース作成
- ・スイッチオーバー
- ・フェイルオーバー
- ・自動フェイルオーバー
- ・スタンバイ再同期
- ・定期稼働通知/異常発生時のメール通知
- Dbvisit Standbyに管理コンソールはありますか?
- 簡単、かつ直感的に操作可能なWEBブラウザベースの管理コンソールが用意されています。


- 管理コンソールは日本語対応していますか?
- 管理コンソールはDbvisit Standby Ver9以降から多言語対応しており、日本語にも対応しています。
- Dbvisit Standbyの操作はコマンド実行も可能ですか?
- 可能です。Dbvisit Standbyは、Web管理コンソールを用いたGUIベースの操作とコマンドベースの操作をサポートしています。
コマンドベースの操作を用いると、Dbvisit Standbyの管理タスクをスクリプトに組み込むことができます。
- メインサイト/スタンバイサイト間の同期間隔(変更の伝搬間隔)は調整できますか?
- Dbvisit Standbyのパラメータで同期間隔(変更の伝搬間隔)を調整できます。指定単位は秒単位です。
同期間隔を小さくするとプライマリDBに与える負荷が高くなるため、極端に短い時間に設定することはお勧めできません。弊社案件の多くでは、600秒を設定しています。
- スイッチオーバーとは何ですか?
- スイッチオーバーとは、本番系データベース(プライマリDB)が動作するサーバを切り替えることです。
スイッチオーバーを実行すると、スタンバイサイトの待機系データベース(スタンバイDB)が本番系データベース(プライマリDB)に昇格し、メインサイトのプライマリDBが新しいスタンバイDBになります。
なお、スイッチオーバー実行するためには、正常にDbvisit Standbyの同期が行われている必要があります。
スイッチオーバーの特徴は以下の通りです。
- ・スイッチオーバーの実行中はデータベースにアクセスできません。
- ・スイッチオーバーに伴う更新のロスはありません。スイッチオーバーの実行中はデータベースにアクセスできないため、更新を実行することができませんが、スイッチオーバー前後で正常終了した処理による更新は失われません。
- ・スイッチオーバーの実行後、アプリケーションの接続先データベースを変更する必要があります。
- フェイルオーバーとは何ですか?
- フェイルオーバーとは、何らかの障害により本番系データベース(プライマリDB)の継続使用が難しい場合に、スタンバイサイトの待機系データベース(スタンバイDB)を新しいプライマリDBに強制的に昇格させることです。
フェイルオーバーの特徴は以下の通りです。
- ・スタンバイDBのプライマリDBへの昇格は強制的に実行されるため、フェイルオーバーは短時間で実行できます。
- ・フェイルオーバーを実行すると更新ロスが発生する可能性があります。Dbvisit Standbyではアーカイブログファイルを用いて、ファイル単位でプライマリDBの変更をスタンバイDBに伝搬します。このため、プライマリDBに加えられた変更がまだアーカイブログファイルとして出力されていない場合は、更新が失われます。しかし、アーカイブログファイルの出力間隔を小さくするように、Dbvisit Stanbyを設定することで、障害発生時に失われる更新の量を減らすことができます。
- ・フェイルオーバーの実行後、アプリケーションの接続先データベースを新プライマリDB(旧スタンバイDB)へ変更する必要があります。
- スタンバイDB作成に必要な時間はどれくらいですか?
- スタンバイDB再作成に必要な時間はデータベースのサイズに依存します。
スタンバイDB再作成では下記ステップが実行され、各ステップの所要時間合計がスタンバイDB作成に必要な時間となります。
- ・メインサイトでのDBフルバックアップ
- ・メインサイトからスタンバイサイトへのバックアップ転送
- ・スタンバイサイトでのリストアリカバリ
※Oracle Databaseの場合、スタンバイDB作成高速化機能を利用することでスタンバイDB作成に要する時間を大幅に短縮可能です。
- スイッチオーバー、フェイルオーバーに必要な時間はどれくらいですか?
- フェイルオーバーは1分~3分程度、スイッチオーバーは5分~10分程度の時間を要します。
※記載の時間は参考値であり、必ずこの時間を保証するものではございません。
環境、構成により時間が前後する場合がございます。
- 本番データを開発環境にコピーする用途でDbvisit Standbyを使えますか?
- Dbvisit StandbyはスタンバイDBまたはスナップショットを読み取り専用モードまたは読み書き可能モードでOPENできますので、これにより本番データを開発環境へコピーすることが可能です。ただし、本番環境と開発環境のネットワーク通信が可能である必要があります。
なお、1つの本番系データベースに対して複数のスタンバイDBを作成できます。
また、スタンバイDBからさらにスタンバイDBを作成することもできます。
- ネットワーク帯域幅が狭いのですが、大丈夫でしょうか?
- Dbvisit Standbyはネットワーク通信データの圧縮機能を持つため、ネットワーク帯域幅が狭い場合でも使用可能です。
なお、万が一ネットワーク通信が滞留または切断された場合でも、本番系データベースの運用には影響を与えません。ただし、メインサイトに未送信のアーカイブログファイルを保管するストレージ領域が必要になります。
- スタンバイ環境を複数構成できますか?
- 1つの本番系データベースに対して複数のスタンバイDBを作成できます。
また、スタンバイDBのスタンバイDBを作成するカスケード構成も可能です。
- スタンバイ機をテスト利用したいのですが可能ですか?
また、テスト利用した後は、スタンバイDBの再作成が必要となりますか?
- スタンバイ機のテスト利用は可能です。
参照だけできればいい場合には、スタンバイDBを読み取り専用モードでOPENし、使用可能です。
読み書き可能状態で起動したい場合には、DbvisitのDRテスト機能を利用することで、スタンバイDBを読み書き可能モードでOPENし、使用可能です。
いずれの場合も、テスト利用終了後は通常のスタンバイDBの状態に戻すことができます。
このとき、プライマリDB、ネットワークに負荷をかけることはありません。
- 障害発生時、自動でフェイルオーバーさせることはできますか?
- Dbvisit Standby Ver9から自動フェイルオーバー機能が実装されています。
自動フェイルオーバー機能を利用すると、管理者のオペレーションを必要とせず、メインサイトに障害が発生した場合には自動でフェイルオーバーが実行され、スタンバイサイトの待機系データベースが強制的に本番系データベースに昇格されます。
- 通知機能は何がありますか?
- メール通知機能が実装されています。
メール通知設定は、構築サービス内で設定いたします。
- スタンバイ機を災害対策以外の目的に活用できますか?
- 待機系データベース(スタンバイDB)を読み取り専用モードまたは読み書き可能モードでOPENし、データ分析やレポート生成、アプリケーション開発やテスト、監査などの目的で使用できます。
使用終了後は通常のスタンバイDBの状態に戻すことができます。
このとき、プライマリDB、ネットワークに負荷をかけることはありません。
- アーカイブログのメンテナンスはできますか?
- Dbvisit Standbyには不要なアーカイブログファイルを自動的に削除する機能(AMM機能)が実装されています。
AMM機能により、メインサイト、スタンバイサイト双方のアーカイブログファイルのメンテナンス作業を自動化できます。
不要なアーカイブログファイルの保存日数、保存個数はパラメータを用いて設定できます。
- スナップショット機能とは何ですか?
- 高速かつ少ないストレージ消費でスタンバイDBの複製データベース(スナップショット)を作成できるDbvisit Standbyの機能で、Ver10から標準機能で利用可能です。対応プラットフォームはLinuxのみ、対応DB製品はOracle Databaseのみです。
スナップショット機能で提供される機能にはシングルスナップショットとスナップショットグループの2つがあります。
シングルスナップショットは、スタンバイDBを複製する機能です。作成したスナップショットは、スナップショット作成時点のスタンバイDBの状態となり、読み取り専用モードまたは読み書き可能モードでOPENできます。
スナップショットグループは、一定間隔で自動的に順次スナップショットを作成する機能です。時間軸の異なるスナップショットを作成する形となるため、スナップショットを作成するたびにプライマリDBの変更が順次取り込まれます。
スナップショットグループは、読み取り専用モードまたは読み書き可能モードでOPENできます。
スナップショットグループを利用することで、プライマリDBから変更を伝搬しながらデータベースへアクセスできるActive Data Guard Optionのリアルタイム問い合わせに似た機能を実現できます。
05.運用
- Dbvisit Standbyの使い方は教えてもらえるのですか?
- 弊社に構築支援をご依頼いただいた場合、1日かけてご担当者様へDbvisit Standby操作レクチャーを実施いたします。
すでに運用中のお客様であっても個別で操作レクチャー可能ですので、お問い合わせからご相談ください。
- Dbvisit Standby環境の監視はどうしたらよいでしょうか?
- Dbvisit Standbyのメール通知設定を実装することで、Dbvisit Standbyの日々の稼働状況、障害時の通知を指定の宛先にメール通知できます。
運用者の方は、Dbvisitから通知される日々の状態通知、アラート通知のみを監視いただくことでDbvisit Standbyの監視を行うことが可能です。
また、ログファイル内の特定キーワード監視することで、ログ監視も可能です。
- スタンバイDBの再作成を行う場合、サービスの停止が必要ですか?
- スタンバイDBの再作成を行う場合、メインサイトのプライマリDBを停止する必要はありません。よって、サービスを停止させずにスタンバイDBの再作成を実行可能です。
ただし、スタンバイDB再作成を実行すると、メインサイトでRMANによるDBフルバックアップが取得されます。
バックアップ取得中はメインサイトのCPU負荷、ディスクIOが高まりますので、なるべくシステム負荷が低いタイミングで実行ください。
- スイッチオーバーを行う場合、サービスの停止が必要ですか?
- スイッチオーバーを行う場合、メインサイトのプライマリDB停止、アプリケーションの接続先データベース変更が伴いますので、サービス停止が発生します。
スイッチオーバーを実施する際には必ずメンテナンス時間を設け、その時間内で実施するようにしてください。
- 本番運用時にIPアドレス変更をしたいのですが、Dbvisitで何か対応が必要でしょうか?
- Dbvisit Standby設定時にホスト名で構成していれば、IPアドレスを変更してもDbvisit Standbyでの対処は不要です。
IPアドレス変更の際には以下の流れで実施ください。
- 1) メインサイト/スタンバイサイトのDbvisit Standby関連プロセス停止
- 2) メインサイト/スタンバイサイトのIPアドレス変更作業
- 3) メインサイト/スタンバイサイトのDbvisit Standby関連プロセス起動
一方、Dbvisit Standby構成時にIPアドレスで構成していれば、Dbvisit Standbyの再設定が必要です。
その際には弊社サポートへお問い合わせください。
- 本番運用時にホスト名を変更したいのですが、Dbvisitで何か対応が必要でしょうか?
- Dbvisit Standby構成時にIPアドレスで構成していれば、ホスト名を変更してもDbvisit Standbyでの対処は不要です。
ホスト名変更の際には以下の流れで実施ください。
- 1) メインサイト/スタンバイサイトのDbvisit Standby関連プロセス停止
- 2) メインサイト/スタンバイサイトのホスト名変更作業/li>
- 3) メインサイト/スタンバイサイトのDbvisit Standby関連プロセス起動
一方、Dbvisit Standby構成時にホスト名で構成していれば、Dbvisit Standbyの再設定が必要です。
その際には弊社サポートへお問い合わせください。
- Dbvisit Standby環境が壊れてしまった場合、どうすればよいでしょうか?
- 弊社支援では、Dbvisit Standby操作レクチャー、ならびに操作手順書を納品いたします。
お客様ご自身で環境復旧する場合には、サポートにお問い合わせいただきながら、操作手順書を元に環境復旧可能です。
また、弊社からライセンスを提供し、かつDbvisitオンサイトサービスをご契約いただいているお客様であれば、Dbvisitオンサイトサービスにてオンサイトで環境復旧を実施いたします。
それ以外のお客様でも個別御見積にて対応可能ですのでお問い合わせからご相談ください。
- どのような場合にDbvisit Standbyのバージョンアップが必要になりますか?
- ご利用のメジャーバージョンがメジャーバージョンリリース後3年経過していなく、かつ安定稼働している場合にはバージョンアップは不要です。
ただし、メジャーバージョンリリース後3年を経過している場合には、その時点でリリースされている最新のマイナーバージョン(バージョン表記の3桁目 Ver9.0.16)のみがサポート対象となりますので、バージョンアップをご検討ください。
特に永久ライセンスをご利用のお客様は、メジャーバージョンリリース後3年が経過するとExtended Support期間となり、保守料に追加費用が必要となるため、Extended Support期間に入る前に、その時にリリースされているメジャーバージョンへのアップグレードをお勧めいたします。
製品のアップグレード作業については弊社へお問い合わせください。
- - お客様ご自身でアップグレードを行う場合 : 弊社サポートへ手順をお問い合わせください
- - アップグレード作業を弊社にご依頼いただく場合 : お問い合わせからその旨ご相談ください。
- Dbvisit Standbyのバージョンアップをしたい場合、どうすればよいでしょうか?
- まずは弊社サポートへお問い合わせください。
お問い合わせ時点で最新の製品モジュール、バージョンアップ手順をご提供いたします。
弊社からライセンスを提供し、かつDbvisitオンサイトサービスをご契約いただいているお客様であれば、Dbvisitオンサイトサービスにてオンサイトで環境復旧を実施いたします。
それ以外のお客様でも個別御見積にて対応可能ですのでお問い合わせからご相談ください。
- Dbvisit Standbyに同期対象DBを追加したい場合、どうすればよいでしょうか?
- まずは同期対象DBを追加したい旨を弊社(ライセンスの購入元)へご連絡ください。
Dbvisit Standbyではデータベース単位でライセンスキーが発行されるため、追加するDB分のライセンスキー発行が必要となるためです。なお、同期対象DBが増えてもライセンス費用の追加はございません。
ライセンスキー発行後、Dbvisit Standbyへの同期設定追加を行ってください。
ご要望があればDbvisit Standbyへの同期対象DB追加作業を弊社で対応可能ですので、ご相談ください。
- Oracle Databaseのバージョンアップを伴うシステムリプレイスでDbvisit Standbyを使用できますか?
- Dbvisit Standbyでは、プライマリDBとスタンバイDBのOracle Databaseのバージョンがパッチレベルで一致している必要があります。このため、Oracle Databaseのバージョンアップを伴うシステムリプレイスでDbvisit Standbyを使用できません。
Oracle Databaseのバージョンが同じシステムリプレイスであれば、Dbvisit Standbyを使用できます。
なお、Oracle Databaseのバージョンアップを伴うシステムリプレイスにおいて、異なるバージョン間のデータ同期を行う場合、弊社ではSharePlex for Oracleをお勧めしております。お気軽にご相談ください。
- Oracle Database以外のDBMS製品への製品変更を伴うシステムリプレイスでDbvisit Standbyを使用できますか?
- Dbvisit Standbyは、Oracle Databaseのみに対応しています。このため、Oracle Database以外のDBMS製品への製品変更を伴うシステムリプレイスでDbvisit Standbyを使用できません。
なお、製品変更を伴うシステムリプレイスにおいて、異なるDBMS製品間のデータ同期を行う場合、弊社ではQlik Replicateをお勧めしております。お気軽にご相談ください。
- Oracle Databaseのローリングパッチ適用にDbvisit Standbyを使用できますか?
- Dbvisit Standbyでは、プライマリDBとスタンバイDBのOracle Databaseのバージョンがパッチレベルで一致している必要があります。このため、Oracle Databaseのローリングパッチ適用にDbvisit Standbyを使用できません。
- Dbvisit Standbyを使用している環境でOracle Databaseにパッチを適用するにはどうすればよいですか?
- Dbvisit Standbyでは、プライマリDBとスタンバイDBのOracle Databaseのバージョンがパッチレベルで一致している必要があります。このため、Oracle Databaseのパッチ適用を行う場合、以下の流れで実施いただく必要があります。
- 1)メインサイト/スタンバイサイトのDbvisit関連プロセス停止
- 2)スタンバイサイトのOracle Databaseへパッチ適用
- 3)サービス停止
- 4)メインサイトのOracle Databaseへパッチ適用
- 5)メインサイト/スタンバイサイトのOracle Database起動
- 6)メインサイト/スタンバイサイトのDbvisit関連プロセス起動
- 7)Dbvisitでの同期状況確認
- 8)サービス再開
06.その他
- Dbvisit Standby利用上の制限事項はありますか?
- いくつかあります。
- ・メインサイトとスタンバイサイトのOSがサポートされる組み合わせである必要があります。
- ・Oracle Databaseのパッチレベルがメインサイトとスタンバイサイトで完全に一致している必要があります。
- ・スタンバイDBの読み取り専用OPEN中は、スタンバイDBへのログ適用が行えません。
- ・特定のオブジェクトだけの同期はできません。同期の対象はデータベース全体です。
- ・UNIX(Solaris/AIX/HP-UX)には対応していません。
07.ノウハウ
- dbvctlコマンドリファレンス
- 管理コンソール上の操作はdbvctlコマンドでも実行可能です。
以下にdbvctlの代表的なコマンドリファレンスを示します。
- ・dbvctl -h ※dbvctl コマンドのヘルプを表示
- ・dbvctl -o setup ※DDC ファイルとリポジトリ作成を対話式で実行。プライマリサーバから実行
- ・dbvctl –d <DDC名> -i <ライセンスキー> ※ライセンスを登録。プライマリサーバから実行
- ・dbvctl -d <DDC名> -l ※ライセンス情報を表示。プライマリサーバから実行
- ・dbvctl –d <DDC名> --csd ※スタンバイDB作成を対話式で実行。※プライマリサーバから実行
- ・dbvctl -d <DDC名> --csd --mode BATCH ※スタンバイDBを非対話式で実行。※プライマリサーバから実行
- ・dbvctl –d <DDC名> ※プライマリサーバではアーカイブログ転送、スタンバイサーバではアーカイブログ適用
- ・dbvctl –d <DDC名> -i ※アーカイブログギャップ確認
- ・dbvctl –d <DDC名> -o start ※プライマリサーバではDBオープン、スタンバイサーバではDBマウントで起動
- ・dbvctl –d <DDC名> -o stop ※DB停止
- ・dbvctl –d <DDC名> -o restart ※DB再起動
- ・dbvctl –d <DDC名> -o open ※スタンバイサーバで読み取り専用状態で起動
- ・dbvctl –d <DDC名> -o status ※DBのステータスを表示
- ・dbvctl –d <DDC名> -o switchover ※スイッチオーバー実行。プライマリサーバから実行
- ・dbvctl –d <DDC名> -o activate ※フェイルオーバー実行。スタンバイサーバから実行
- ・dbvctl –d <DDC名> -D start ※dbvctl常駐デーモン起動
- ・dbvctl –d <DDC名> -D stop ※dbvctl常駐デーモン停止
- ・dbvctl –d <DDC名> -D status ※dbvctl常駐デーモンのステータス表示
- ・dbvctl -d <DDC名> -R ※リカバリに必要となるログを送信。プライマリサーバから実行
- ・dbvctl -d <DDC名> -r <シーケンス番号> -t <スレッド番号> ※指定のアーカイブログを送信。プライマリサーバから実行
- ・dbvctl -d <DDC名> -c ※DDCファイルをスタンバイにコピー。プライマリサーバから実行
- ・dbvctl -d <DDC名> -f support_package -a pid=<PID> ※プロセスID指定でサポートパッケージ作成
- ・dbvctl -d <DDC名> -f support_package ※プロセスID指定せずサポートパッケージ作成