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Compute Nodeのネットワーク構成

Oracle Database Cloud ServiceのCompute Nodeのネットワーク構成を見てみます。

ifconfigの実行結果およびifcfg-eth0の内容は以下の通りです。

-bash-4.1# ifconfig
eth0      Link encap:Ethernet  HWaddr C6:B0:2C:72:55:81
          inet addr:10.196.188.218  Bcast:10.196.188.219  Mask:255.255.255.252
          UP BROADCAST RUNNING MULTICAST  MTU:1500  Metric:1
          RX packets:10671 errors:0 dropped:3 overruns:0 frame:0
          TX packets:4871 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
          collisions:0 txqueuelen:1000
          RX bytes:3206013 (3.0 MiB)  TX bytes:5551754 (5.2 MiB)
          Interrupt:39

lo        Link encap:Local Loopback
          inet addr:127.0.0.1  Mask:255.0.0.0
          UP LOOPBACK RUNNING  MTU:16436  Metric:1
          RX packets:30444 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
          TX packets:30444 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
          collisions:0 txqueuelen:0
          RX bytes:5270535 (5.0 MiB)  TX bytes:5270535 (5.0 MiB)

-bash-4.1# cat /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
DEVICE="eth0"
BOOTPROTO="dhcp"
ONBOOT="yes"

上記から以下の点がわかります。

クラスAのプライベートアドレス空間からIPアドレスが付与される

IPアドレスが10.0.0.0 - 10.255.255.255 の範囲にあることから、クラスAのプライベートアドレス空間からIPアドレスが付与されていることがわかります。
Amazon AWSのElastic Network Interface相当の機能があるかどうかは確認できませんでした。

eth0はDHCPで構成される

インスタンスの画面において、「プライベートIPアドレス:」として表示されているIPアドレスがDHCPで付与されています。

Amazon EC2と同様に、IPアドレスをVM側で設定するのではなく、クラウドインフラ側から与える設計であると理解できます。

ネットマスクが255.255.255.252

ネットマスクが255.255.255.252の場合、同一セグメント内に構成できるIPアドレスの数は4つのみです。
この中から、ネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス、ルーターアドレス(デフォルトGWのアドレス)が使用されるため、実質的にホスト用として使用できるIPアドレスは1つのみとなります。

したがって、1つのCompute Nodeに対して、1つの独立したセグメントが割り当てられる形になります。このため、Compute Node間で通信する場合は、常にルーター(相当の仮想化構成要素)を経由するはずです。

[oracle@db12c-ee2 ~]$ route
Kernel IP routing table
Destination     Gateway         Genmask         Flags Metric Ref    Use Iface
default         10.196.188.217  0.0.0.0         UG    0      0        0 eth0
10.196.188.216  *               255.255.255.252 U     0      0        0 eth0
[oracle@db12c-ee2 ~]$

IPv6は使用しない

ifconfigにIPv6アドレスが表示されていません。実際、以下のようなIPv6を無効化する構成となっていました。

-bash-4.1# cat /etc/modprobe.d/ipv6.conf
options ipv6 disable=1
alias net-pf-10 off
install ipv6 /bin/true

プライベートなDNS名が割り当てられている

[oracle@db12c-ee2 ~]$ dig +short @10.196.188.217 db12c-ee2.compute-jpcosolinc.oraclecloud.internal
10.196.188.218

なお、DNSサーバのIPアドレスもDHCPで付与されており、IPアドレスはデフォルトGWのものとなっています。

[oracle@db12c-ee2 ~]$ cat /etc/resolv.conf
; generated by /sbin/dhclient-script
search compute-jpcosolxxxx.oraclecloud.internal. compute-jpcosolxxxx.oraclecloud.internal.
nameserver 10.196.188.217←★

パブリック接続はおそらくNAT相当の機能で実現

Amazon EC2(VPC)と同様の構成と考えられます。

プロフィール

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渡部 亮太

・Oracle ACE
・AWS Certified Solutions Architect - Associate
・ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 11g, 12c 他多数

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