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書籍紹介 「AWS教科書 AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト テキスト&問題集」

Oracle ACE Proの渡部です。 著者の煤田さんから書籍を献本いただいたので、紹介記事を書かせていただきます。

書籍「AWS教科書 AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト テキスト&問題集」とは何か?

AWSを使用したシステムの設計に関する初歩的なレベル(Associateレベル)の試験である「AWS Certified Solutions Architect - Associate」(以下「AWS SAA試験」と表記)のための試験対策書籍です。

なお、「AWS Certified Solutions Architect - Associate」を含めたAWSの試験は、定期的にアップデートされています。もちろん、この書籍は最新版「AWS Certified Solutions Architect - Associate」である SAA-C03 に対応しています。

本書の著者の一人である、煤田さん は、IT技術についての豊富な講師経験をお持ちで、以下の素晴らしい経歴をお持ちの方です。

AWS試験 Solutions Architect Associate (SAA) の概要

今回紹介する書籍「AWS教科書 AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト テキスト&問題集」は、AWS試験 AWS Certified Solutions Architect - Associateの試験対策書籍です。

ですので、AWS SAA試験についても簡単にまとめておきます。

試験のレベルとしては初歩的(Associateレベル)ですが、「ソリューションアーキテクト」の資質を問う試験ですので、「設計」に関わる内容・観点から出題されます。 すなわち、AWSに含まれるサービスの機能を単に知っているだけは不十分であり、サービスを組み合わせて、「現在、クラウドにシステムを作るとするならば、一般に求められる要件」を実現する方法が問われます。

事実、AWS Certified Solutions Architect - Associate (SAA-C03) 試験ガイド には、試験内容の領域(大項目)として、以下の4つの設計タスクが示されています。

  • 第 1 分野: セキュアなアーキテクチャの設計 (採点対象コンテンツの 30%)
  • 第 2 分野: 弾力性に優れたアーキテクチャの設計 (採点対象コンテンツの 26%)
  • 第 3 分野: 高パフォーマンスなアーキテクチャの設計 (採点対象コンテンツの 24%)
  • 第 4 分野: コストを最適化したアーキテクチャの設計 (採点対象コンテンツの 20%)

AWSのサービスがリストアップされているわけでありません。このことからも、サービス機能を単に知っているだけは不十分であることがわかります。

また、AWS SAA試験は数年程度の頻度で定期的にアップデートされます。現時点(2024年8月)の最新版はSAA-C03 です。

渡部の視点から見た本書の特徴

紹介記事を書くにあたり、書店で類書をチェックしてみました。これを踏まえ、類書と比較する形で、本書の特徴を記載します。

以下の特徴を魅力に感じる方に、本書をお勧めします。

「AWS Certified Solutions Architect - Associate」の最新版である SAA-C03 に対応

AWS SAA試験は、数年程度の頻度で定期的にアップデートされます。現時点(2024年8月)の最新版はSAA-C03 です。

私が出向いた書店には、SAA-C03 対応の試験書籍の他に、SAA-C03 未対応の試験書籍も並べられていました。間違って SAA-C03 未対応の試験書籍 を購入しないようにしてください。

解説+問題集+実機演習支援 という構成

世にあるIT試験対策書籍は、以下の何れかのパターンをとっています。

  • 解説 中心の構成
  • 問題集 中心の構成

本書は、以下の工夫をすることで、解説+問題集+実機演習支援 という「いいとこどり」を狙っているように見えます。

  • 書籍としては解説中心で構成つつ、Webコンテンツとして模擬問題、サンプル問題を提供することで 多くの問題数を確保
  • 後述する「AWS実践環境ガイド」で実機演習を後押し

「AWS実践環境ガイド」で実機演習を後押し

エンジニアは「技術の実践」が全てです。頭で理解しているだけでは意味がありません。

また、知識を習得するという観点でも、実機操作をすることには大きな意味があります。 何度読んで解らなかったことが、実機操作してみると、たちまち理解できたという経験をお持ちの方も多いはずです。

実機演習について、類書では以下のアプローチが見られました。

  • 実機演習をほとんど/全く促さない
  • AWSが提供しているデモコンテンツを紹介
  • 本物のAWS環境で実機演習することを促す

本書は、「AWS実践環境ガイド」という題材・資料を提供することで「本物のAWS環境で実機演習することを促す」スタンスを取っています。

私もこのスタンスに賛成です。「本物のAWS環境での実機演習」を通じて得られることは多いですし、そもそも、エンジニアとして「本物のAWS環境を思い通りに操作できる」ことは必要なはずです。

「AWS実践環境ガイド」では以下の題材・資料を提供しています。

  • フェーズ1: EC2とRDSを用いてWordPressのブログサイト構築!
    1. AWSアカウントの作成
    2. AWS Budgetsを使用した料金アラームの設定
    3. VPCやECを用いてWordPressのブログサイトを構築
  • フェーズ2: S3やDynamoDB、を用いて、DBへの在庫ファイル自動反映を構成
    1. DynamoDBとS3バケットの作成
    2. S3バケットからDynamoDBへのデータロードを行うためのLambda関数を構築
    3. CloudWatchやCloudTrailを使用し、メトリクスやイベント履歴を参照

「機能ごと(サービスごと)」と「試験分野ごと」の2つの観点で説明が記載されており、基礎的な理解 → 試験対策 という流れで、学習がスムーズに進められる

上記のとおり、AWS SAA試験では、「設計」に関わる内容・観点で問題が出題されます。

具体的な試験内容の領域(大項目)は、以下の4つです。

  • 第 1 分野: セキュアなアーキテクチャの設計 (採点対象コンテンツの 30%)
  • 第 2 分野: 弾力性に優れたアーキテクチャの設計 (採点対象コンテンツの 26%)
  • 第 3 分野: 高パフォーマンスなアーキテクチャの設計 (採点対象コンテンツの 24%)
  • 第 4 分野: コストを最適化したアーキテクチャの設計 (採点対象コンテンツの 20%)

AWSに含まれるサービスの機能が単に問われるわけではありません。

しかし、設計を行うためには、サービスの機能に関する知識は必要です。

このため、本書では、「機能ごと(サービスごと)」と「試験分野ごと」の2つの観点で、段階的に説明が記載されており、基礎的な理解 → 試験対策 という流れで、学習がスムーズに進められるように工夫されています。

「機能ごと(サービスごと)」の観点だけで説明が記載されている書籍や、「試験分野ごと」の観点だけで説明が記載されている書籍に比べると、本書の構成は優れているように感じられます。

  • 試験対策書籍としては比較的コンパクト(450ページ弱)で、紙書籍でも持ち運びやすい
  • 書籍に加えて、豊富なオンラインコンテンツ(模擬試験、サンプル問題、実践環境ガイドなど)が提供されている

図版が多めでわかりやすい

図版が多く、かつ、説明も明確で とても読みやすく、理解しやすい です。

本書の内容

目次は以下のとおりです。

序章:AWSクラウド入門

第一部:サービス別対策
   第1章 コンピューティング
   第2章 ストレージ
   第3章 ネットワークおよびコンテンツ配信
   第4章 データベース
   第5章 セキュリティ、アイデンティティ、コンプライアンス
   第6章 アプリケーション統合
   第7章 アナリティクス
   第8章 管理、モニタリング、ガバナンス
   第9章 コンテナ
   第10章 その他のAWSサービス

第二部:試験分野別対策
   第11章 第1分野:セキュアなアーキテクチャの設計
   第12章 第2分野:弾力性に優れたアーキテクチャの設計
   第13章 第3分野:高パフォーマンスなアーキテクチャの設計
   第14章 第4分野:コストを最適化したアーキテクチャの設計

ダウンロード提供:模擬問題1回分、AWS実践環境ガイド、テンプレートファイル

取り上げられている主なサービスは以下のとおりです。

  • Amazon EC2
  • Amazon EC2 Auto Scaling
  • AWS Elastic Beanstalk
  • AWS Outposts
  • AWS Batch
  • AWS Lambda
  • Amazon S3
  • Amazon EBS
  • Amazon EFS
  • Amazon FSx
  • AWS Backup
  • AWS Storage Gateway
  • Amazon VPC
  • Amazon ELB
  • Amazon Route 53
  • Amazon CloudFront
  • Amazon Global Accelerator
  • Amazon RDS
  • Amazon Aurora
  • Amazon DynamoDB
  • Amazon ElastiCache
  • AWS IAM
  • AWS IAM Identity Center
  • AWS Directory Service
  • Amazon Cognito
  • AWS WAF
  • AWS Shield
  • AWS Certificate Manager
  • AWS KMS
  • Amazon Macie
  • Amazon Secrets Manager
  • Amazon Guard Duty
  • Amazon Inspector
  • Amazon SQS
  • Amazon WNS
  • Amazon EventBridge
  • AWS Step Functions
  • Amazon MQ
  • Amazon AppFlow
  • Amazon Kinesis
  • AWS Glue
  • Amazon Athena
  • Amazon Redshift
  • Amazon QuickSight
  • Amazon OpenSearch Service
  • AWS Lake Formation
  • Amazon EMR
  • Amazon CloudWatch
  • AWS CloudTrail
  • AWS Cloud Formation
  • AWS Systems Manager
  • AWS Oraganizations
  • AWS Trusted Advisor
  • AWS Config
  • Amazon ECS
  • Amazon EKS
  • AWS Fargate
  • Amazon ECR
  • Amazon API Gateway
  • Amazon Comprehend
  • Amazon Comprehend Medical
  • Amazon Textract
  • Amazon Transcribe
  • Amazon Rekognition
  • AWS Cost Explorer
  • AWS Budgets
  • AWS Cost and Usage Report
  • AWS Snow Family
  • AWS Database Migration Service
  • AWS DataSync
  • AWS Transfer Family
  • Amazon Elastic Transdecoder

プロフィール

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渡部 亮太

・Oracle ACE
・AWS Certified Solutions Architect - Associate
・ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 11g, 12c 他多数

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