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本記事は、「OCI Bastionを経由したOracle BaseDB (Oracle Base Database Service) へのssh接続」を構成する手順の説明を通じて、OCI Bastionの構成要素とその役割について理解を深めることを狙うものです。
Oracle Base Database Service (略称 "BaseDB") の概要については、以下の記事をご覧ください。
OCI Oracle BaseDBとは何か / Oracle Base Database Service
Oracle BaseDBの主なメリットとしては以下が挙げられます。
通常、セキュリティ上の理由からOracle BaseDBはプライベートサブネットに作成します。 ただ、当然ですが、このような構成とするとインターネット経由でBaseDBに直接接続できなくなります。
OCI Bastionを使用すると、インターネット経由でBaseDBに直接接続できます。 なお、"Bastion"とは「要塞」という意味です。
また、補足ですが、インターネット経由でプライベートサブネット内のBaseDBに直接接続する方法には、OCI Bastion以外にもいくつか方法があります。
以下を前提とします。
概念図を示します。
「OCI Bastionを経由したOracle BaseDB (Oracle Base Database Service) へのssh接続」を構成する手順を示します。
OCIコンソールでの操作は以下のようになります。
BaseDBのプライベートIPアドレスを確認してから、BaseDBへsshを中継するBastionセッションを作成します。
OCIコンソールでの操作は以下のようになります。
2) で作成したBastionセッションから、sshトンネル作成用sshコマンドのひな形を得ます。
OCIコンソールでの操作は以下のようになります。
以下のような文字列が得られます。
ssh -i <privateKey> -N -L <localPort>:10.0.1.183:22 -p 22 ocid1.bastionsession.oc1.ap-tokyo-1.a...q@host.bastion.ap-tokyo-1.oci.oraclecloud.com
手元PCでOpenSSHクライアントを実行して、OCI Bastionに対してローカルフォワードのsshトンネルを作成します。 このsshトンネルは、2) で作成したBastionセッションと連携して動作し、BaseDBへsshを中継する役割を担います。
ローカルフォワードのsshトンネルを作成するコマンド例を以下に示します。
SSH_PRIV_KEY=/path/to/ssh-key-2025-08-21.key
LOCAL_PORT=10022
ssh -i ${SSH_PRIV_KEY} -N -L ${LOCAL_PORT}:10.0.1.183:22 -p 22 ocid1.bastionsession.oc1.ap-tokyo-1.a...q@host.bastion.ap-tokyo-1.oci.oraclecloud.com
4) で作成したsshトンネルのローカルポートをめがけてssh接続します。すると、3) で作成したsshトンネルと、 5) で作成したBastionセッション がssh通信を中継するため、BaseDBへのssh接続を確立できます。
4) で作成したsshトンネルのローカルポートをめがけてssh接続するためのコマンド例を以下に示します。
SSH_PRIV_KEY=/path/to/ssh-key-2025-08-21.key
LOCAL_PORT=10022
ssh -i ${SSH_PRIV_KEY} -p ${LOCAL_PORT} -o UserKnownHostsFile=/dev/null -o StrictHostKeyChecking=no opc@localhost
以下にコマンド実行例を示します。
$ SSH_PRIV_KEY=/path/to/ssh-key-2025-08-21.key
$ LOCAL_PORT=10022
$ ssh -i ${SSH_PRIV_KEY} -p ${LOCAL_PORT} -o UserKnownHostsFile=/dev/null -o StrictHostKeyChecking=no opc@localhost
Warning: Permanently added '[localhost]:10022' (ED25519) to the list of known hosts.
Last login: Fri Sep 19 21:16:13 2025 from 10.0.1.19
[opc@host10 ~]$ uname -a
Linux host10 5.4.17-2136.326.6.el8uek.x86_64 #2 SMP Thu Nov 30 22:30:37 PST 2023 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux
[opc@host10 ~]$ ps -ef |grep smon
root 31511 1 0 13:47 ? 00:02:50 /u01/app/19.0.0.0/grid/bin/osysmond.bin
grid 44551 1 0 13:50 ? 00:00:00 asm_smon_+ASM1
opc 81388 81239 0 21:16 pts/0 00:00:00 grep --color=auto smon
oracle 90696 1 0 14:10 ? 00:00:00 ora_smon_dbasm
[opc@host10 ~]$
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