株式会社コーソル

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SQL Server → Oracle 異種DB 準リアルタイム データ連携 (CData Sync v25.1)

Oracle ACE Proの渡部です。

本記事では、CData Sync を用いて、SQL Server から Oracle へのニアリアルタイム データ連携(論理レプリケーション)を構成する手順についてご説明します。

なお、弊社コーソルはCData パートナーであり、CData Syncの販売および導入、運用やトライアルの支援が可能です。

CData Syncとは

CData Syncは、非常に多くのデータベース製品、SaaS、アプリケーション、APIに対応したデータ連携ツールです。

以下の特徴を持ちます。

  • 同期元として400種以上の製品およびサービスに、同期先として30種程度のデータベース製品に対応
  • データベースからのChange Data Captureと、異種データベース間のロジカルレプリケーションに対応した製品としては、とても低価格
  • オンプレミス環境およびクラウド環境に対応
  • WebベースのGUI管理コンソールを用いて、お客様自身でデータレプリケーションを簡単に構成可能
  • 差分レプリケーション機能を持ち、サイズが非常に大きいデータでもデータレプリケーション可能。
  • Oracle Database、Microsoft SQL Server、Oracle、Oracle、MariaDB、IBM Db2、IBM InformixからのChange Data Captureに対応
  • エージェントレス構成であるため、既存システムへ最小限の影響で導入可能
  • 方式がロジカルレプリケーションであるため、レプリケーション中にデータを変換したり特定のSQLを伝搬対象から除外したりすることが可能
  • 組込みスケジュール機能によるレプリケーションの自動化が可能

弊社からCData Syncを見積/購入いただくと、以下のサービスを無償でご提供いたします。

  • お客様構成にあわせた簡易導入手順書の提供
  • CData Sync 30日間トライアルライセンスを使用したトライアルの支援
  • トライアル実施時に参考となるチェックリストの提供
  • CData Sync導入後の運用支援(各種Q&A、Web会議、設定変更作業など)

対象ソフトウェアおよび環境

  • CData Sync
    • v25.1 (25.1.9242.0)
    • クロスプラットフォーム版(Java版、オンプレミス / セルフホスティング)
    • systemdサービスとしてCData Syncを起動・運用
  • ソース データベース(同期元データベース)
    • SQL Server 2019
    • 稼働ホスト: Windows Server 2019
    • CData Syncコネクタ: 24.0.9197.0
  • ターゲット データベース(同期先データベース)
    • Oracle Database 19c (19.22)
    • 稼働ホスト: Oracle Linux 8
    • CData Syncコネクタ: Native
  • 差分レプリケーション方式: CDC(変更データ キャプチャ)

CData Syncのインストール

以下の記事でご紹介しているため、こちらをご覧ください。

ソースSQL Serverの設定

以下の記事でご紹介しているため、こちらをご覧ください。

CData SyncでソースSQL Serverへの接続を構成

以下の記事でご紹介しているため、こちらをご覧ください。

ターゲットOracleのデータベース/ユーザーの準備

ターゲットデータベース側で、データの連携先となるユーザーを準備します。 ここでは、ユーザーu1を作成しています。

[oracle@l8rep3db2 ~]$ sqlplus / as sysdba

SQL*Plus: Release 19.0.0.0.0 - Production on Wed Jul 2 18:12:54 2025
Version 19.22.0.0.0

Copyright (c) 1982, 2023, Oracle.  All rights reserved.

Connected to:
Oracle Database 19c Standard Edition 2 Release 19.0.0.0.0 - Production
Version 19.22.0.0.0

SQL> CREATE USER u1 IDENTIFIED BY "Pass123-";

User created.

SQL> GRANT CONNECT, RESOURCE, UNLIMITED TABLESPACE TO u1;

Grant succeeded.

CData SyncでターゲットOracleへの接続を構成

CData Syncの管理コンソールで、ターゲットOracleへの接続「tgt_ora」を構成します。 以下の手順に従います。

  1. 「接続」をクリック

  1. 「接続を追加」をクリック

  1. 「同期先」をクリック

  1. 検索ボックスに"oracle"と入力しENTER →「Oracle (Native)」が表示されるので、「Oracle (Native)」の「接続を設定」をクリック

  1. ターゲットOracleに関する項目を入力し、「作成およびテスト」をクリック

弊社からCData Syncを見積/購入いただくと、以下のサービスを無償でご提供いたします。

  • お客様構成にあわせた簡易導入手順書の提供
  • CData Sync 30日間トライアルライセンスを使用したトライアルの支援
  • トライアル実施時に参考となるチェックリストの提供
  • CData Sync導入後の運用支援(各種Q&A、Web会議、設定変更作業など)

CData Syncでジョブ(レプリケーションジョブ)とタスクを作成

CData Syncの管理コンソールで、でジョブ(レプリケーションジョブ)とタスクを作成します。

  1. 「ジョブ」をクリック

  1. 「ジョブを追加」をクリック

  1. 「新しいジョブを追加」をクリック

  1. 「名前」にジョブ名を入力

  1. データソースにソースSQL Serverに対応する接続「src_ms」を選択

  1. 「変更データキャプチャ」を選択します。

  1. 同期先にターゲットOracleに対応する接続「tgt_ora」を選択

  1. 「ジョブを追加」をクリック。ジョブが作成されました。

  1. 「タスク」をクリック

  1. 「タスクを追加」をクリック

  1. 検索ボックスに「t9」を入力し、表示されたテーブル一覧から「[dbo].[t9]」を選択し、「タスクを追加」をクリックします。

ジョブの初回実行

作成したジョブを実行します。

  1. ジョブ「ms2ora」の画面で「実行」をクリックします。

初回実行であるため、ターゲットOracleに対してテーブルが作成され、ソースSQL Serverのデータが連携されます(レプリケーションされます)。

[oracle@l8rep3db2 ~]$ sqlplus u1/Pass123-

SQL*Plus: Release 19.0.0.0.0 - Production on Wed Jul 2 18:24:30 2025
Version 19.22.0.0.0

Copyright (c) 1982, 2023, Oracle.  All rights reserved.

Last Successful login time: Wed Jul 02 2025 18:24:15 +09:00

Connected to:
Oracle Database 19c Standard Edition 2 Release 19.0.0.0.0 - Production
Version 19.22.0.0.0

SQL> SELECT * FROM "t9";

         n s                                        _cdatasync_deleted
---------- ---------------------------------------- ------------------
         1 AAA                                                       0
         2 BBB                                                       0
         3 CCC                                                       0
         4 DDD                                                       0
         5 EEE                                                       0
         6 FFF                                                       0
         7 GGG                                                       0

7 rows selected.

SQL>

なお、_cdatasync_deleted列は、ソースデータベースにおけるデータの削除状況を示すフラグのような役割をする列です。

ジョブの2回目実行

ソースSQL Serverにデータを追加してから、ジョブを実行します。 ジョブの実行手順は初回実行と同じです。 2回目の実行であるため、前回のジョブ実行からの差分だけがデータ連携(レプリケーション)されます。

ソースSQL Serverにデータを追加

C:\Users\Administrator>sqlcmd -S localhost -U u1 -d db1
パスワード:
1> INSERT INTO t9 VALUES(8, 'HHH');
2> INSERT INTO t9 VALUES(9, 'III');
3> GO

(1 行処理されました)

(1 行処理されました)
1>
2> SELECT * FROM t9;
3> GO
n           s
----------- ----------
          1 AAA
          2 BBB
          3 CCC
          4 DDD
          5 EEE
          6 FFF
          7 GGG
          8 HHH
          9 III

(9 行処理されました)

ジョブ実行後、ターゲットOracleでデータを確認

SQL> SELECT * FROM "t9";

         n s                                        _cdatasync_deleted
---------- ---------------------------------------- ------------------
         1 AAA                                                       0
         2 BBB                                                       0
         3 CCC                                                       0
         4 DDD                                                       0
         5 EEE                                                       0
         6 FFF                                                       0
         7 GGG                                                       0
         8 HHH                                                       0
         9 III                                                       0

9 rows selected.

SQL>

ジョブ実行の自動化

スケジュールを設定して、ジョブ実行を自動化することも可能です。

なぜコーソルからCData Syncを購入すべきなのか

弊社コーソルはCData パートナーであり、CData Syncの製品販売を行います。加えて、コーソルが得意とするデータベース技術領域を含めたCData Syncの導入、技術支援、サポートを行います。

CData Syncを用いたデータ連携をご検討されている場合は、ぜひコーソルへご相談いただければとと思います。

  • 製品販売 : CData Syncの販売
  • 製品導入 : CData Syncの設計および導入
  • 製品サポート: CData Syncの製品サポート
  • 技術支援 : トライアル支援、運用支援

コーソルからCData Syncを購入いただくと

データベースのレプリケーションにおいては、データベース製品およびレプリケーション製品の両方の知識が必要です。このような知識を持つエンジニアの確保は一般に困難です。弊社のサービスがこの問題のお役に立てると考えております。

また、弊社からCData Syncを見積/購入いただくと、以下のサービスを無償でご提供いたします。

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プロフィール

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渡部 亮太

・Oracle ACE
・AWS Certified Solutions Architect - Associate
・ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 11g, 12c 他多数

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