CDCジョブの処理 – CData Sync
Oracle ACE Proの渡部です。
CData Syncはレプリケーション処理を「ジョブ」という概念で扱います。
ここでは、CDCタイプのジョブを実行したときに、データベースに対して実行される処理の内容を説明します。
記載内容は筆者の検証に基づくものであり、できる限り正確な内容となるように努めていますが、誤りがある可能性があります。また、将来的に変更される可能性もあります。

なお、弊社コーソルはCData パートナーであり、CData Syncの販売および導入、運用やトライアルの支援が可能です。
CData Syncとは
CData Syncは、非常に多くのデータベース製品、SaaS、アプリケーション、APIに対応したデータ連携ツールです。
以下の特徴を持ちます。
- 同期元として400種以上の製品およびサービスに、同期先として30種程度のデータベース製品に対応
- データベースからのChange Data Captureと、異種データベース間のロジカルレプリケーションに対応した製品としては、とても低価格
- オンプレミス環境およびクラウド環境に対応
- WebベースのGUI管理コンソールを用いて、お客様自身でデータレプリケーションを簡単に構成可能
- 差分レプリケーション機能を持ち、サイズが非常に大きいデータでもデータレプリケーション可能。
- Oracle Database、Microsoft SQL Server、MySQL、MySQL、MariaDB、IBM Db2、IBM InformixからのChange Data Captureに対応
- エージェントレス構成であるため、既存システムへ新規ソフトウェアのの導入が不要
- 方式がロジカルレプリケーションであるため、以下が可能
- 特定のテーブルを伝搬対象から除外する / 特定のテーブルの変更のみを伝搬する
- 異なる製品/バージョン間でレプリケーションを実行
- 組込みスケジュール機能によるレプリケーションの自動化が可能
論理アーキテクチャ(ジョブ、タスク、データソース、同期先)

-
ジョブには複数のタスクが含まれます。
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タスクは、レプリケーション対象の表に対応します。
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ジョブは、内蔵スケジューラでスケジュール実行(定期繰り返し実行)可能です。
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ソース(同期元)への接続は「データソース」と呼ばれる
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ターゲット(同期先)への接続は「同期先」と呼ばれる
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拡張型CDCでは、CDCエンジンが一定間隔(デフォルト3秒)でソースDB(データソース)から「データの変更」を取得します(capture)
従来型CDCと拡張型CDC
CData SyncのCDCには、従来型CDCと拡張型CDCがあります。
従来型CDC
- 以前から存在するCDC機能です。
- ジョブの実行時にcaptureとapplyが実行されます(後述)
- ソースDB(データソース)が以下の製品で使用できます。
- Oracle (11g R2以降)
- Microsoft SQL Server
- MySQL
- MariaDB
- PostgreSQL
拡張型CDC
- v24.3から導入された新しいCDC機能です。
- CDCエンジンがcaptureを実行します(後述)
- ジョブの実行時にapplyが実行されます(後述)
- ソースDB(データソース)が以下の製品で使用できます。
- Oracle (12c以降)
- PostgreSQL
- IBM Db2
- Informix
ジョブ初回実行時
-
ターゲットDB(同期先)にテーブルを作成します。
- テーブルの列構成は、同期先のテーブル定義をもとに、CData Syncが内部ロジックに基づき自動的に決定します。
- 自動作成されるテーブルの定義が要件に合わない場合、ジョブの初回実行前にテーブルを手動作成できます。
- ソースDB(データソース)で削除された行を識別するため、"_cdatasync_deleted"という名前の列が追加されます。
-
作成したテーブルに、ソースDB(データソース)のテーブルの全件データをロードします。
- CData Sync以外の手段(DB固有のインポートツールなど)で同期先に全データがロード済みである場合など、全件データのロードをスキップしたい場合は、ジョブまたはタスクに skipsnapshot=true を設定するとジョブの初回実行時の全件ロードをスキップできます。
ジョブ初回実行後(拡張型CDCの場合)
- CDCエンジンが起動し、一定間隔(デフォルト3秒)でソースDB(データソース)から「データの変更」を取得します(capture)
- CDCエンジンはCData Syncサーバーに含まれるコンポーネントです。拡張型CDCの場合のみ使用されます。従来型CDCでは使用されません。
- 拡張型CDCで、captureが動作していないように見えるときは、CDCエンジンの起動状態を確認してください。

2回目以降のジョブ実行時(拡張型CDCの場合)
- capture済みのデータ変更を、ターゲットDB(同期先)に適用します(apply、差分レプリケーション)
- apply処理はバルク的なUPSERT処理で実行されます。

2回目以降のジョブ実行時(従来型CDCの場合)
- ソースDB(データソース)から「データの変更」を取得し(capture)、ターゲットDB(同期先)に適用します(apply、差分レプリケーション)
- 従来型CDCでは、ジョブ実行時にcaptureとapplyが実行されます。
- apply処理はバルク的なUPSERT処理で実行されます。

なぜコーソルからCData Syncを購入すべきなのか
弊社コーソルはCData パートナーであり、CData Syncの製品販売を行います。加えて、コーソルが得意とするデータベース技術領域を含めたCData Syncの導入、技術支援、サポートを行います。

CData Syncを用いたデータ連携をご検討されている場合は、ぜひコーソルへご相談いただければとと思います。
- 製品販売 : CData Syncの販売
- 製品導入 : CData Syncの設計および導入
- 製品サポート: CData Syncの製品サポート
- 技術支援 : トライアル支援、運用支援
コーソルからCData Syncを購入いただくと
データベースのレプリケーションにおいては、データベース製品およびレプリケーション製品の両方の知識が必要です。このような知識を持つエンジニアの確保は一般に困難です。弊社のサービスがこの問題のお役に立てると考えております。
また、弊社からCData Syncを見積/購入いただくと、以下のサービスを無償でご提供いたします。
- お客様構成にあわせた簡易導入手順書の提供
- CData Sync 30日間トライアルライセンスを使用したトライアルの支援
- トライアル実施時に参考となるチェックリストの提供
- CData Sync導入後の運用支援(各種Q&A、Web会議、設定変更作業など)
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