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Oracle DB Tips

[12c R2] SGA_MIN_SIZEパラメータ

01.SGA_MIN_SIZEとはどのようなパラメータか?

SGA_MIN_SIZEは、マルチテナント環境において、対象となるPDBのSGAサイズに下限値を保証するパラメータです。 あるPDBに対してSGA_MIN_SIZEを設定すると、そのPDBに対して指定したSGAサイズを保証します。 このパラメータはOracle Database 12.2から導入されました。

02.注意点

※SGA_MIN_SIZEはPDB専用のパラメータです。CDBにSGA_MIN_SIZEを設定しても効果はありません。
※内部的にCDBリソース・マネージャ機能を用いて実現されています。このため、SGA_MIN_SIZEを使用するには、CDBレベルでNONCDB_COMPATIBLE=falseを設定すること、MEMORY_TARGETを設定しないことなどの条件があります。

03.従来機能との関連性

Oracle Database 12.1以前では、PDBに対してメモリ関連のパラメータを設定することができませんでした。
このため、同一CDB内のあるPDBがメモリを大量に使用した場合、他のPDBに対して適切にメモリを割り当てることができない状況が発生する可能性がありました。
Oracle Database 12.2では、SGA_MIN_SIZEを導入することで、対象となるPDBのSGAサイズに下限値を保証し、このような状況を回避することができるようになっています。
なお、Oracle Database 12.2では、DB_CACHE_SIZEおよびSHARED_POOL_SIZEをPDBレベルで設定できるようになっています。(Oracle Database 12.1では設定できませんでした)。DB_CACHE_SIZEおよびSHARED_POOL_SIZEをPDBレベルで設定すると、SGA_MIN_SIZEと同様に対応するメモリ領域の下限値を保証することができるようになります。

04.参考情報

※SGA_MIN_SIZE – OracleR Databaseリファレンス 12cリリース2 (12.2) E72905-02 [https://docs.oracle.com/cd/E82638_01/REFRN/SGA_MIN_SIZE.htm]
※SHARED_POOL_SIZE – OracleR Databaseリファレンス 12cリリース2 (12.2) E72905-02 [https://docs.oracle.com/cd/E82638_01/REFRN/SHARED_POOL_SIZE.htm]
※DB_CACHE_SIZE – OracleR Databaseリファレンス 12cリリース2 (12.2) E72905-02 [http://docs.oracle.com/cd/E82638_01/REFRN/DB_CACHE_SIZE.htm]
※46.1.6 PDBのメモリーを制御する初期化パラメータ PDBに対するOracle Resource Managerの使用 – OracleR Database管理者ガイド 12cリリース2 (12.2) E72998-02 [https://docs.oracle.com/cd/E82638_01/ADMIN/using-oracle-resource-manager-for-pdbs-with-sql-plus.htm#GUID-A3459A8B-A36A-44D4-9FCD-75CA0E3D3252]

この記事の監修者

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舛井 智行 (ますい ともゆき)

営業本部 企画&マーケティング部 次長

《資格》

Oracle Master Gold、Oracle RAC Expert、Linux Expert、LPIC Level1、Dbvisit Standby Certified Associate、基本情報技術者

《略歴》

2004年コーソル入社。2019年まで一貫してOracle Databaseの設計・構築・運用のサービス提供に従事。リモートDBAやリモート監視のサービス化、働き方改革プロジェクトで人事制度改革を手掛ける。2019年からライセンス販売強化のため企画&マーケティング部に異動。DbvisitやToad、DPAの取扱開始、販売促進活動を推し進め、ライセンス販売事業の売上拡大に注力中。

《主な著書》

オラクルマスター教科書 Gold DBA Oracle Database AdministrationⅡ
オラクルマスター教科書 Silver DBA Oracle Database Administration I
オラクルマスター教科書 Silver SQL Oracle Database SQL
Oracleの基本 ~データベース入門から設計/運用の初歩まで
プロとしてのOracle入門
Oracle Database 10g Oracle Enterprise Manager 逆引きクイックリファレンス

《担当者様からの一言》

コーソルはOracle Databaseの技術力において日本有数の知見を有すると自負しています。Oracle Masterの最高峰資格である『Oracle Master Platinum』の取得者数も日本No.1です。Oracle Databaseのことはもちろん、それ以外のDBについてもリモートDBAサービスを始めとした様々なサービス、製品を駆使してお客様のお困りごとを解消いたします。お困りごとがあればコーソルまでご相談ください。

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峯岸 隆一 (みねぎし りゅういち)

インフラソリューション部 市ヶ谷クラウドサービスチーム シニアエキスパート

《資格》

Oracle Master Gold、ORACLE MASTER Platinum、Oracle RAC Expert、
Oracle Database Cloud Service Oracle Infrastructure as a Service Cloud 2017 Implementation Essentials、
Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate、
Oracle Cloud Infrastructure 2019 Architect Professional、
AWS Certified Solutions Architect – Associate、OSS-DB Silver、
MySQL 5.6 Database Administrator、基本情報技術者、テクニカルエンジニア(データベース)

《略歴》

2006年コーソル入社。2021年までOracle Databaseを中心にMySQLやGoldenGateなど、多岐にわたる製品のサポート業務に従事。2021年から企画&マーケティング部に異動し、Nutanix NDBサービス化、Qlik Replicateサービス化、AWS、OCIなど様々な製品のサービス化、クラウド環境上の製品検証、ブログ執筆を手掛ける。2023年からOCI技術に磨きをかけるべくOCI基盤の設計・構築業務を遂行中 。

《主な著書》

オラクルマスター教科書 Gold DBA Oracle Database AdministrationⅡ
オラクルマスター教科書 Silver DBA Oracle Database Administration I
オラクルマスター教科書 Silver SQL Oracle Database SQL  Oracleの基本 ~データベース入門から設計/運用の初歩まで

《担当者様からの一言》

コーソルはOracle Database製品および周辺製品において特化した技術力を有している会社です。また、育成にも力を入れており、新卒などOracle Databaseの知識がないエンジニアでも数年でOracle Master Platinumを取得するほどのエンジニアに育て上げることに成功しています。クラウド分野(AWS、Oracle Cloud)にも積極的に進出しておりますので、Oracle Databaseに関するサービスをご要望であればプラットフォーム問わず対応できるコーソルにご連絡下さい。