株式会社コーソル

KNOWLEDGE

コーソルの技術情報

コーソルでは経験豊かなエンジニアが、Oracle Databaseに関するお役立ち情報を発信しています。
データベースのチューニングや設定にお役立ていただけます。

KNOWLEDGE検索人気のキーワード

Oracle DB Tips

ORA-01654: 索引 ??? を拡張できません(???分、表領域 ???)

01.ORA-01654エラーとはどのようなエラーか?

テーブルに索引が作成されている場合、テーブルのデータが変更されると、Oracle Databaseによって索引データも自動的にメンテナンスされます。
索引データを格納している索引セグメントの空き領域が不足した場合、索引セグメントは拡張されますが、索引セグメントを格納している表領域に、拡張分に対応した空きがない場合、ORA-01654エラーが発生します。

02.ORA-01654エラーのエラー出力例

ORA-01654: 索引 USER1.TEST_INDEX_1 を拡張できません(128分、表領域 USERS)
ORA-01654: unable to extend index USER1.TEST_INDEX_1 by 128 in tablespace USERS

意味は以下のとおりです。

【USER1.TEST_INDEX_1】エクステントを割り当てようとした索引セグメント
【128】足りなかったデータブロックの数
【USERS】索引セグメントがある表領域

03.ORA-01654の一般的な発生要因と対処

ORA-01654は一般に以下の要因で発生します。

  • 索引セグメントが格納されている表領域が小さい
  • ディスク領域が不足
  • 索引セグメントが長期間メンテナンスされていない

 

索引セグメントが格納されている表領域が小さい

索引セグメントを保存する表領域が小さい場合は、以下のいずれかの対処を行い、表領域を拡張して下さい。

  • 表領域のデータファイルを自動拡張(AUTOEXTEND)に設定する
  • 表領域のデータファイルサイズを手動で拡張(RESIZE)する
  • 表領域に、新たにデータファイルを追加する

 

ディスク領域が不足

表領域のデータファイルを自動拡張(AUTOEXTEND)に設定した場合でも、データファイルを配置しているディスク領域に
空き領域がない場合は、データファイルを拡張することができず、索引セグメントの拡張に失敗します。
データファイルを配置しているディスク領域の空き領域を増やしてください。また、表領域内の不要なセグメントを削除するか、再編成して、表領域内の空き領域を増やしてください。

索引セグメントが長期間メンテナンスされていない

頻繁にデータの更新や削除が行われるシステムを長期間運用した場合、索引セグメントが断片化して、格納されているデータ量(テーブル件数)に比べて、多くの領域を使用している場合があります。
索引セグメントを拡張しなくてもすむように、以下の手動メンテナンスを定期的に実施して下さい。

  • 索引の再構築(ALTER INDEX 索引名 REBUILD)、コアレス(ALTER INDEX 索引名 COALESCE)
  • 不要な索引の削除

 

索引の再構築中は、現在使用している索引と作成中の新しい索引の2つ分のディスク領域が必要です。また、索引が設定されたテーブルに対するDMLは待機させられる点にも注意が必要です。(*1)

(*1) Enterprise Editionでは、ONLINE句(ALTER INDEX 索引名 REBUILD ONLINE)によりオンライン実行が可能で、対象テーブルへのDMLも同時に実行できます。

04.キーワード

ORA-01654 ORA-01654 索引 拡張 再構築 AUTOEXTEND RESIZE REBUILD COALESCE

この記事の監修者

監修者の写真

舛井 智行 (ますい ともゆき)

営業本部 企画&マーケティング部 次長

《資格》

Oracle Master Gold、Oracle RAC Expert、Linux Expert、LPIC Level1、Dbvisit Standby Certified Associate、基本情報技術者

《略歴》

2004年コーソル入社。2019年まで一貫してOracle Databaseの設計・構築・運用のサービス提供に従事。リモートDBAやリモート監視のサービス化、働き方改革プロジェクトで人事制度改革を手掛ける。2019年からライセンス販売強化のため企画&マーケティング部に異動。DbvisitやToad、DPAの取扱開始、販売促進活動を推し進め、ライセンス販売事業の売上拡大に注力中。

《主な著書》

オラクルマスター教科書 Gold DBA Oracle Database AdministrationⅡ
オラクルマスター教科書 Silver DBA Oracle Database Administration I
オラクルマスター教科書 Silver SQL Oracle Database SQL
Oracleの基本 ~データベース入門から設計/運用の初歩まで
プロとしてのOracle入門
Oracle Database 10g Oracle Enterprise Manager 逆引きクイックリファレンス

《担当者様からの一言》

コーソルはOracle Databaseの技術力において日本有数の知見を有すると自負しています。Oracle Masterの最高峰資格である『Oracle Master Platinum』の取得者数も日本No.1です。Oracle Databaseのことはもちろん、それ以外のDBについてもリモートDBAサービスを始めとした様々なサービス、製品を駆使してお客様のお困りごとを解消いたします。お困りごとがあればコーソルまでご相談ください。

監修者の写真

峯岸 隆一 (みねぎし りゅういち)

インフラソリューション部 市ヶ谷クラウドサービスチーム シニアエキスパート

《資格》

Oracle Master Gold、ORACLE MASTER Platinum、Oracle RAC Expert、
Oracle Database Cloud Service Oracle Infrastructure as a Service Cloud 2017 Implementation Essentials、
Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate、
Oracle Cloud Infrastructure 2019 Architect Professional、
AWS Certified Solutions Architect – Associate、OSS-DB Silver、
MySQL 5.6 Database Administrator、基本情報技術者、テクニカルエンジニア(データベース)

《略歴》

2006年コーソル入社。2021年までOracle Databaseを中心にMySQLやGoldenGateなど、多岐にわたる製品のサポート業務に従事。2021年から企画&マーケティング部に異動し、Nutanix NDBサービス化、Qlik Replicateサービス化、AWS、OCIなど様々な製品のサービス化、クラウド環境上の製品検証、ブログ執筆を手掛ける。2023年からOCI技術に磨きをかけるべくOCI基盤の設計・構築業務を遂行中 。

《主な著書》

オラクルマスター教科書 Gold DBA Oracle Database AdministrationⅡ
オラクルマスター教科書 Silver DBA Oracle Database Administration I
オラクルマスター教科書 Silver SQL Oracle Database SQL  Oracleの基本 ~データベース入門から設計/運用の初歩まで

《担当者様からの一言》

コーソルはOracle Database製品および周辺製品において特化した技術力を有している会社です。また、育成にも力を入れており、新卒などOracle Databaseの知識がないエンジニアでも数年でOracle Master Platinumを取得するほどのエンジニアに育て上げることに成功しています。クラウド分野(AWS、Oracle Cloud)にも積極的に進出しておりますので、Oracle Databaseに関するサービスをご要望であればプラットフォーム問わず対応できるコーソルにご連絡下さい。