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Oracle DBサポートエンジニアの仕事をお勧めする3つの理由 – その1

私は5年以上Oracle Databaseサポートエンジニアとして働いています。 実際に働くなかで、Oracle Database サポートエンジニアの仕事にはいくつかのすばらしい点があることに気づきました。 今回のエントリでは、私が重要と考える3つの点についてご紹介しながら、 ITエンジニアの方にOracle Database サポートエンジニアという仕事をお勧めしたいと思います。

(1) Oracle Databaseのスキルは今後も価値あるスキルであり続ける

エンタープライズITシステムでは、RDBMSは欠かせない構成要素です。そして、商用RDBMSにおいて、もっともシェアが高い製品がOracle Databaseです。 RDBMSは設計や構成、SQLのコーディングの巧拙により、大幅に性能が変化します。すなわち、適切に使えば、性能を大幅に向上できる場合があることを示しており、エンジニアのスキルがシステムの性能面での価値に貢献する構図にあります。 運用面や開発面でも同様のことがいえます。

したがって、Oracle DatabaseのスキルはエンタープライズITシステムの最重要スキルの1つであるといえます。

さて、現在はよいとして、Oracle Databaseのスキルは今後も価値あるスキルであり続けるのでしょうか?

変遷の速さによる技術の陳腐化

一般に、ITシステムは技術の変遷が早いため、あるときもてはやされていた特定製品の技術が、時間がたつと価値と認められなくなってしまう場合がよくあります。この動きは、製品間の実際的な差異が少ない技術や、使用環境自体がどんどん変化するフロンドエンド系の技術など、ある製品技術から別の製品技術へ比較的容易に移行できる、またはせざるを得ない場合に顕著に見られます。

製品間の実際的な差異が少ない技術の例として、商用UNIX(HP-UX, Solaris, AIXなど)がLinuxにリプレースされる動きがあげられます。これらの製品は、POSIXというUNIX標準に準拠しているため、製品間の実際的な差異が少なく、製品間の移行が比較的容易です。もちろん、商用UNIXがまったく使用されなくなる状況は考えにくいですが、使用するシステムの数は減少することはあっても増加することはないでしょう。

フロンドエンド系の技術の例として、Windows APIやMFC(Visual C++)を活用したネイティブWindowsアプリケーションを開発する技術や、いわゆるガラケー(日本の携帯電話)向けの技術があげられます。Windows PCを用いたクライアントサーバ形態のITシステムやガラケーは、現時点または今後ほとんど使用されなくなります。よって、これらに依存した技術も同様に価値を失う可能性が高いです。

RDBMS製品の普遍性

ところが、RDBMSは製品技術の価値が失われにくい位置づけにあります。各社のRDBMS製品は、RDBMSとして基本的な考え方は同じですが、データ型の扱い、ストアドプロシージャなどの実装レベルでの機能に違いがありますし、監査などの非基本機能や、物理設計、クラスタなどの設計レベルの観点でも同様に製品ごとに違いがあるため、ある製品から別の製品への移行が簡単には行えません。 また、RDBMSは企業ITシステムのバックエンドに位置づけられる技術であり、フロンドエンド系の技術動向の変化を受けにくいです。たとえば、携帯電話がガラケーからスマートフォンに変わったからといって、RDBMS製品を移行する必要はありません。

また、クラウドという大きなパラダイムシフトが起こりつつあります。しかし、私は、エンタープライズITシステムのクラウドへの移行はゆっくりとしたものとなると考えています。加えて、エンジニアのスキルが問われるような重要なシステムにおいては、移行はさらにゆっくりとしたものと考えているため、やはり、今後もOracle Databaseスキルは価値あるスキルであり続けるはずです。(一口にクラウドといってもいろいろありますので、この点についてはいずれきちんと書きたいと思っていますが・・・)

エンジニアにとってどの技術を使うかは自分への投資

自身の技術が唯一の売り物であるエンジニアにとって、どのテクノロジーを使って仕事をするかということは、自分の将来をどのテクノロジーに投資するかということになります。お金の投資先を慎重に決めるのと同様に、いや、それ以上に、どのテクノロジーを使うかを慎重に検討すべきです。もし、現在関わっているテクノロジーの今後が不安な場合は、Oracle Databaseのスキルを習得できるキャリアを選択肢に含めてみてはいかがでしょうか

プロフィール

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渡部 亮太

・Oracle ACE
・AWS Certified Solutions Architect - Associate
・ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 11g, 12c 他多数

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