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私は5年以上Oracle Databaseサポートエンジニアとして働いています。 実際に働く中で、Oracle Database サポートエンジニアの仕事にはいくつかのすばらしい点があることに気づきました。
以下の一連のエントリでは、私が重要と考える3つの点についてご紹介しつつ、エンジニアの方にOracle Database サポートエンジニアという仕事をお勧めしています。
エンジニアのスキルを高めるために有効な要素はいくつかあげられますが、私は、「業務の量」、「業務の質」、「職場環境」が最も重要な3要素であると考えます。
まず、「業務の量」についてです。 Oracle Database サポートエンジニアは、多数のOracle Databaseの問い合わせに対応します。 業務に従事しているうちに、自然と、Oracle Databaseに関する偏りのない知識と、Oracle Databaseの問題解決に対する高い業務パフォーマンスを得ることができます。
逆にいえば、仮にOracle Databaseにかかわる仕事をしていたとしても、業務の絶対量が少ない場合は、そもそも生産性を高める必然性も少ないですし、習得した知識が限定した知識にとどまる恐れがあります。
やはり、スキルを十分に高めるためには、ある程度の「量」をこなすことが必要となります。ただし、サポートエンジニアの場合、業務時間を極端に長くしなくても、量をこなすことができることに注意してください。
サポートエンジニアにはスペシャリストとしての役割が求められるため、通常は、担当製品にかかわる仕事のみを行います。普通のシステムエンジニアであれば担当業務に含まれる、以下の仕事を行いません。
※: 上記は自身が知っている範囲で見聞きした会社・部門の話です。会社・部門によっては例外もあるとは思います。
普通のシステムエンジニアであれば、上記の仕事に多くの時間を割く形になると思います。 サポートエンジニアは、上記の仕事を行う必要がないため、業務時間の多くを担当製品の調査・検証に当てることができ、対応できる業務の量を増やすことができるのです。 (上記の仕事を経験しておくことは有益なことだと思っていますので、誤解しないでくださいね。これについては趣旨から外れるため、あまり記載しません。)
次に、「業務の質」についてです。
Oracle Database サポートに寄せられる問い合わせのレベルは比較的高度です。 なぜならば、問い合わせをあげるのは、ユーザー企業またはSIerのOracle Database担当またはインフラ担当のエンジニアであり、IT知識に加えてOracle Databaseのスキルを持っています。テレビやパソコンといった消費者向けの製品と異なり、エンジニアの立場からすると正直やりとりにげんなりしてしまうような、あまりにも低レベルの問い合わせは上がってきません。
加えて、Oracle Databaseはナレッジベースやマニュアルが充実しているため、簡単な内容であれば、サポートに問いあわせるまでもなく、自己解決してしまいます。サポートに問い合わせされる内容は、これらの調査を行っても解決できない内容に限定されます。 このように、日々高度なレベルの問い合わせに対応するなかで、否応無しにスキルが蓄積されます。
最後に「職場環境」についてです。
孤独な環境は成長を阻害します。相談できる人さえいれば一瞬で解決できる問題を延々と悩むこともありますし、やる気を維持することも簡単ではないでしょう。同じ職場に、同じ技術を担当する同僚や上司がいることは心強いものです。また、うまく相談すれば、成長スピードを圧倒的に加速できます。
弊社では、原則的にチームとしてサポート業務を行っており、状況に応じて適切な情報交換や指導ができる環境にあります。
また、信頼ある技術情報の存在も重要です。Oracle Databaseには充実した技術マニュアルとサポート契約者向けの技術情報が多数用意されているため、スキルを容易に高めることができます。
(といっても、Oracle Databaseは機能が非常に多いため、全体を把握、理解するのが容易ではないのですが・・・)