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19c Standard Editionで最大3つのPDBが作成可能に!

渡部です。日本オラクルの方のTweetで知ったのですが、Oracle Database 19cから Oracle Database Standard Edition 2(とマルチテナントオプション未購入のEnterprise Edition)で最大3つのPDBが作成可能になりました!

以下は19cのライセンス情報マニュアルのキャプチャですが、確かにSE2, DBCS SE(+ DBCS EE)で "# of PDBs"が"3"となっています。

19c_mta_se.png

Notes欄にも以下の記載があります。

For all offerings, if you are not licensed for Oracle Multitenant, then you may have up to 3 PDBs in a given container database at any time.

意味としては、「全てのいわゆるEditionで、マルチテナントオプションを持っていなくても、3つまでのPDBをホスト可能になった」ということでしょうか。

私の記憶では、Oracle Database 19cのリリース時点では、作成可能はPDB数は1だったはずです。 リリース後に制限が緩和されたと判断しています。

なお、18cのライセンス情報マニュアルのキャプチャとNote欄の記載は以下の通りです。

18c_mta_se.png

For all offerings, if you are not licensed for Oracle Multitenant, then the container database architecture is available in single-tenant mode, that is, with one user-created PDB, one user-created application root, and one user-created proxy PDB.

補足

  • 従来、PDBを複数個ホストするマルチテナント構成には、有償のマルチテナントオプションが必要でした。
  • このため、マルチテナントオプションを未購入のEnterprise Editionや、そもそもマルチテナントオプションを使用できないStandard Edtiion 2では、PDBを1個だけホストするシングルテナント構成か、従来からあるいわゆる通常のシングル構成(非CDB構成)しか使用できませんでした。
  • その一方で、将来的に非CDB構成はサポート対象外となる予定であることがアナウンスされており、マルチテナント構成またはシングルテナント構成のいずれかに移行する必要がありました。
  • しかし、シングルテナント構成は、マルチテナント構成のご利益が得られない反面、従来からの運用変更が必要となり、率直にいって、積極的に移行を進める意義を見出しにくいものでした。
  • 今回、Standard Edition 2やマルチテナントオプションを未購入のEnterprise Editionにおいても、PDB数が3に限られますが、マルチテナント構成が許されたことで、マルチテナント構成へ移行する意義が見出しやすくなったと言えます。
  • https://mikedietrichde.com/2019/09/17/3-pdbs-included-with-oracle-19c-and-desupport-of-non-cdbs-with-20c/ も有用です。

プロフィール

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渡部 亮太

・Oracle ACE
・AWS Certified Solutions Architect - Associate
・ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 11g, 12c 他多数

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