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書籍「Oracle Cloud Infrastructure徹底入門」の紹介

Oracle ACEの渡部です。 著者であり監修者でもある日本オラクルの塩原さんから書籍を献本いただいたので、紹介記事を書かせていただきます。

結論からいうと、「実務で」OCIに携わろうとするエンジニアの方には非常にお勧めできる書籍です! 🙂

書籍「Oracle Cloud Infrastructure徹底入門」とはどういう本なのか?

この本については、紹介を

書籍「Oracle Cloud Infrastructure徹底入門」は、実務でOCIに携わろうとするエンジニアの方には非常にお勧めできる書籍です、以上!!

だけで終わらせたいぐらい良い書籍なのですが、これだけでは説得力が全くないので根拠となる説明を頑張って書くことにします ;-P

書籍「Oracle Cloud Infrastructure徹底入門」の想定読者

本書の「前書き」に記載されているとおり、

本書の読者は、オンプレミスの業務システムに携わっていてクラウドへの移行を検討している技術者の皆さん、そしてすでにクラウドを使っていて、業務システムや基幹システムの移行を検討している技術者の方を想定しています。

「Oracle Cloud Infrastructure徹底入門」の想定読者は、

  • オンプレミスの業務システムに携わっていてクラウドへの移行を検討しているエンジニア
  • そしてすでにクラウドを使っていて、業務システムや基幹システムの移行を検討しているエンジニア

です。

  • 非エンジニア
  • 業務システム以外のシステムに関わるエンジニア
  • オンプレミスまたはクラウドのシステムの経験がないエンジニア

は直接の対象ではないことに注意してください。

個人的には、特に「オンプレミスまたはクラウドのシステムの経験がないエンジニア」には技術レベル的に難しい内容である点には、注意しておいたほうがよいと思います。書籍名に「徹底入門」とありますが、あくまでも、「OCIの入門者」向けの書籍ということですね。

書籍「Oracle Cloud Infrastructure徹底入門」の目次

書籍「Oracle Cloud Infrastructure徹底入門」の目次は以下の通りです。

  • 第1部:Oracle Cloud概要・主要サービスの理解
    • 第1章:Oracle Cloudの基本知識
    • 第2章:まずは触ってみよう
    • 第3章:認証・認可(IAM/IDCS)
    • 第4章:仮想クラウド・ネットワーク(VCN)
    • 第5章:コンピュート・サービス
    • 第6章:ストレージ・サービス
    • 第7章:データベース・サービス
    • 第8章:ロード・バランサ
    • 第9章:その他のサービス
  • 第2部:OCIを利用したシステム設計
    • 第10章:クラウドでのシステム設計のポイント
    • 第11章:ネットワーク設計
    • 第12章:可用性設計
    • 第13章:セキュリティ
    • 第14章:運用設計
    • 第15章:移行設計
    • A. 本書サンプル要件にもとづく方式設計例
    • B. 非機能要件に応じた設計要素確認表

本書の前半部分である「第1部:Oracle Cloud概要・主要サービスの理解」では、主にOCIを構成する主要なサービスについて、「機能カット」でコンパクトで分かりやすい説明がなされています。

そして、本書の後半部分である「第2部:OCIを利用したシステム設計」では、具体的なサンプル要件を元にして、この要件をOCIの機能をどうやって使って実現してゆくか?が記載されています。

後述しますが、本書を優れたものにしているキモは、この「第2部:OCIを利用したシステム設計」の存在にあります。

書籍「Oracle Cloud Infrastructure徹底入門」の各種データ

  • 出版社: 翔泳社

  • 発売日 : 2021/7/21

  • ページ数 : 455ページ

  • ISBN-10 : 479816903X

  • ISBN-13 : 978-4798169033

  • 翔泳社書籍ページ: 紙書籍, 電子書籍

  • Amazon書籍ページ: 紙書籍, 電子書籍

日本語で書かれたものとしては、おそらく2番目のOCI書籍

書籍「Oracle Cloud Infrastructure徹底入門」は、日本語で書かれたOCI関連の書籍としては、おそらく2番目であり、貴重な情報が記載されています。

なお、日本語で書かれたおそらく1番目のOCI書籍は、「Oracle Cloud Infrastructure エンタープライズ構築実践ガイド」です。

書評「Oracle Cloud Infrastructure エンタープライズ構築実践ガイド」

第2部 OCIを利用したシステム設計 が素晴らしい!

本書の後半部分である「第2部:OCIを利用したシステム設計」では、具体的なサンプル要件を元にして、この要件をOCIの機能をどうやって使って実現してゆくか?が記載されています。

サンプル要件は、書籍内の「表 10.3 本書サンプルシステムの要件」において、以下の9つの大項目の形で提示されています。

  • 対象業務/現行システム構成
  • 外部システム連携
  • 環境
  • 性能・拡張性
  • 可用性
  • 業務継続性
  • セキュリティ
  • 運用・保守性
  • 移行性

(一応・・・、一部の記載を伏字にしています)

これらの9つの大項目に分類された要件について、以下の各章で検討を行っています。

  • 第11章:ネットワーク設計
  • 第12章:可用性設計
  • 第13章:セキュリティ
  • 第14章:運用設計
  • 第15章:移行設計

当たり前のことですが、実際のシステム設計では、むやみやたらにOCIの機能を使いまくれば良いというわけではありません。要件を実現するには、どの場面でどのようなOCIの機能を使えば最適であるかを考えながら設計を進めてゆくことになります。

第11~15章には、このような知的活動においてなされる検討が記録されています。視点を変えると、本来であれば超高いフィーをお支払いしないと頂戴できない、日本コンサルの凄腕コンサルの方のノウハウの一端が明らかにされているともいえます。

そして、その検討結果は

  • A. 本書サンプル要件にもとづく方式設計例
  • B. 非機能要件に応じた設計要素確認表

に以下のような形で掲載されています。

(一応・・・、一部の記載を伏字にしています)

OCIが対象とする領域において、設計の過程でどの点に留意しなければならないのか?がわかるため、非常に参考になるものだと考えています。

個人的には、「本書サンプル要件にもとづく方式設計例」を最初に読み、気になる点をピックアップして、第11~15章を読む「逆算式」の読み方もアリかもなぁ、と思いました 🙂

日本オラクル コンサル部門の方がガッツリ執筆

本書の後半部分である「第2部:OCIを利用したシステム設計」では、具体的なサンプル要件を元にして、この要件をOCIの機能をどうやって使って実現してゆくか?が記載されていますが、このような説明を記載するには、実際の豊富な設計経験が必要です。

本書の第2部は、実際の導入や設計の支援を含めた業務を担当されている日本オラクル コンサル部門の方(渡部の理解では、「OCI提案における初期設計」と「OCI採用後」の動きを支援)がガッツリ執筆されていますので、とても安心できます。

OCI概要理解やOCI試験対策に役立つはず

本書の前半部分である「第1部:Oracle Cloud概要・主要サービスの理解」では、主にOCIを構成する主要なサービスについて、「機能カット」でコンパクトで分かりやすい説明がなされています。

本書の第1部は、本書が対象としているOCIを、日本オラクルの「製品」として担当されている日本オラクルの「いわゆる製品系」の方(渡部の理解では、OCI採用までの動きを支援)執筆されています。

説明がとても分かりやすいですから、OCI概要理解やOCI試験対策に役立つはずです。

ただ、本書がターゲットとしている読者は比較的技術レベルが高めなことに注意してください。 「オンプレミスまたはクラウドのシステムの経験がない方」にはちょっと難しい気がします。

書籍「Oracle Cloud Infrastructure徹底入門」をお勧めします

冒頭に書いたとおり、「実務で」OCIに携わろうとするエンジニアの方には非常にお勧めできる書籍です! 🙂

日本オラクル コンサル部門の方がガッツリ執筆された、第2部 OCIを利用したシステム設計 が素晴らしい内容になっています!

プロフィール

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渡部 亮太

・Oracle ACE
・AWS Certified Solutions Architect - Associate
・ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 11g, 12c 他多数

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