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渡部です。Oracle Database 20cのドキュメントが公開されました。
以前からアナウンスはされていましたが、やはり Oracle Database 20cから非CDB構成がサポート対象外となりました。
Desupport of Non-CDB Oracle Databases
Starting with Oracle Database 20c, installation of non-CDB Oracle Database architecture is no longer supported.The non-CDB architecture was deprecated in Oracle Database 12c. It is desupported in Oracle Database 20c. Oracle Universal Installer can no longer be used to create non-CDB Oracle Database instances.
したがって、いわゆる従来型の非CDB構成のデータベースは、Oracle Database 20cからはマルチテナント構成に移行する必要があります。 本来、マルチテナント構成は複数のデータベースを統合するための技術ですが、 当然ながら、複数のデータベースを1つに統合したくない場合もあります。
このような場合は、CDB内にPDBを1つだけを持ついわゆる「シングルテナント構成」にせざるを得ないでしょう。 正直言って、シングルテナント構成にする意義をあまり感じませんが、非CDB構成がサポート対象外となった以上はしょうがないですね。
オラクル含め、「非サポート」という情報が流れていましたが、よくよくマニュアルを読むと別の解釈もできそうな気がしてきました。詳細は以下をご覧ください。
Oracle Database 19cとは何か? どういう位置づけのリリースなのか?
Oracle Database 12cで導入されたデータベース統合技術で、1つのCDB(Container Database)に複数のPDB(Pluggable Database)を統合することができます。 いわゆる従来のデータベースは、マルチテナント構成におけるPDBに対応し、PDB内にシステム固有のテーブルやユーザーを作成する形になります。当初は、マルチテナント構成のことをプラガブルデータベースと読んでいましたが、現在は、マルチテナント構成により統合されるデータベースをプラガブルデータベース(PDB, Pluggable Database)と呼ぶように用語の用法が明確化されています。
CDB内にPDBを1つだけを持つマルチテナント構成を指す通称・俗称です。シングルテナントという特定の技術や機能があるわけではありません。あくまでも、マルチテナント構成の1つの使われ方を示す通称・俗称です。
シングルテナント構成はマルチテナント構成の一種なので、運用方法はマルチテナント構成に準じます。 このため、CDBで実行すべき管理タスクとPDBで実行すべき管理タスクを使い分ける必要があり、 いわゆる従来型の非CDB構成のデータベースとは運用方法が異なります。