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Oracle ACEの渡部です。 最近、自治体・金融機関などのミッションクリティカルなシステムにおいて、拠点レベルの災害/障害に耐えうるソリューションが求められています。
しかし、Oracle Databaseで拠点レベルの災害/障害に耐えうるソリューションであるData Guardは、Oracle EE限定の機能であるため必要となるライセンスコストが高いです。 Oracle SE2とDbvisit Standbyを組み合わせて使用することで、コストを約4分の1と大幅に抑えつつ、Oracle Databaseを拠点レベルの災害/障害に耐えうる構成にできます。
拠点障害(サイト障害、データセンター障害)が発生した時もサービスを継続するためには、 何が必要でしょうか。基本的なアプローチは別のサイト(スタンバイサイト)を確保し、ここに待機系システムを構築しておくことでしょう。万が一、拠点障害が発生した時は、スタンバイサイトを利用することで、 サービスの継続性を担保します。
ただし、データベースについては注意が必要です。データベースのデータは運用中に変更されるため、 単にシステム構築時にデータをコピーしただけでは不十分で、運用中 常にデータを同期する必要があります。 すなわち、メインサイトのデータベースのデータをスタンバイサイトのデータベースに常時レプリケーションする必要があるのです。
レプリケーション方式としては、データベースを物理レベルで同一にする物理レプリケーションを使用することが強く推奨されます。
Oracle Databaseで使用できる物理レプリケーション機能には、Data Guardフィジカルスタンバイがあります。 この機能は、Oracle Enteprise Editionでのみ使用可能であり、Oracle Standard Edition 2では使用できません。
ただし、ご存じの通り、Oracle Enteprise Editionのライセンスコストはとても高いため、採用が難しいことも多いと思います。
このため、拠点レベルの災害/障害に耐えうるOracle Databaseの構成が必要なお客様に向けて、弊社でご提案している構成は Oracle SE2 + Dbvisit Standby です。この構成をとることにより、ライセンスコストを約4分の1に大幅削減できます。
Dbvisit Standbyのメカニズムは、Oracle Data Guardと類似しており、拠点レベルの災害/障害対策という観点で、ほぼ同等の役割を担うことができます。
しかし、全く同じというわけではありません。
Dbvisit StandbyとOracle Data Guardを比較した図を以下に示します。
特に注意いただきたいのは、拠点レベルで災害/障害が発生し、待機系に切り替えた時の更新ロスです。
Oracle Data GuardはREDOデータ(変更データ)をリアルタイム/準リアルタイムにネットワーク転送するため、更新ロスが発生しにくいのが特徴です。
Dbvisit Standbyは、REDOデータ(変更データ)をファイル単位でまとめてネットワーク転送するため、更新ロスが発生しやすい欠点があります。 しかし、変更データを転送する頻度を短くする(数分程度など)ことで、更新ロスをある程度軽減することが可能です。
なお、Oracle Data Guardでは更新ロスを完全に発生しない構成をを取ることができます。しかし、この構成を取るためにはかなり多くの制約がかかるため、現実的に採用されるケースが少ない点に注意して下さい。すなわち、Oracle Data Guardを使用しても通常は「多少の更新ロスは発生しうる」ということです。
あまり考えたくないことではありますが、実際に拠点レベルの災害/障害が発生した場合、待機系データベースを本番データベースに昇格させる必要がでてきます(フェイルオーバー)。
大抵の現場において、フェイルオーバー操作は日ごろ実施しない操作でしょう。よって、いざというときにフェイルオーバー操作に時間を要し、復旧までに長時間を要する事態が発生することが考えられます。
Data Guardのフェイルオーバーコマンドを覚えている運用担当者はとても少ないのではないでしょうか。
DbvisitのGUI管理コンソールは使いやすさに定評があります。GUI管理コンソールから数クリック操作するだけでフェイルオーバーを実行できます。 これにより、いざというときのトラブルを未然に回避できます。
Dbvisit Standbyは、EC2上でOracle DatabaseのマルチAZ構成でも使用できます。
Dbvisit Standbyを用いてEC2上でOracle DatabaseのマルチAZ構成を実現するのは簡単です。 基本的にオンプレミス環境と同等の手順で構築できます。
GUI操作で、待機データベースの作成が可能な点に注意してください。手動でデータベース複製を実行する必要がないため、非常に簡単に待機データベースを作成できます。
データベースやデータセンターに障害が発生したときは、Web管理コンソールから 「障害回復アクション」を選択して、待機データベースを本番データベースに昇格できます(フェイルオーバー)。
すでに書いた通り、Dbvisit Standbyは、2006年から14年間以上開発とバージョンアップを継続し、世界110ヵ国以上、1,300以上の導入実績を誇る信頼できる製品です。
当然ながら、Amazon EC2でも多くの導入実績があります。紹介できる事例を以下に記載します。
なお、公開はできませんが、日本でもAmazon EC2上の多くの導入実績があります。
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