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Oracle ACE Proの渡部です。 他試験から遅れましたが、ORACLE MASTER Platinum DBA 2019 実技試験 がとうとうリリースされました。これで、ORACLE MASTER新体系の試験が全ランク一応出揃ったことになります。
ORACLE MASTER Platinumとは、Oracle Databaseの資格体系の最高峰に位置する最高難度の資格です。 そして、ORACLE MASTER Platinum DBA 2019は、ORACLE MASTER新体系におけるORACLE MASTER Platinum資格となります。
いくつかの特徴があります。
なお、コーソルはORACLE MASTER Platinumの単年取得者数7年連続No.1 Awardを獲得しています。
また、2016年06月以降、累計取得者数No.1を維持し続けています。
従来のORACLE MASTER Platinum試験の特徴については、https://cosol.jp/techdb/2020/03/what_is_oracle_master_platinum_ocm/ でまとめていますが、ORACLE MASTER Platinum DBA 2019 実技試験では一部変わっている点があります。2019版での変更点を踏まえつつ、あらためて特徴についてまとめます。
なお、2023年2月時点ではORACLE MASTER Platinum DBA 2019は実際の試験は開始されておらず、よって筆者も受験経験はありません。一部過去からの推測が混じる点についてはご理解くださいませ。
試験の当日、会場に行くと、試験会場にはPCが用意されています。 このPC上でコマンドを入力したり、GUIを操作したりして、与えられた要件を満たすように Oracle Databaseを操作・制御・管理します。
試験は9:30am~5:30pmの2日間です。 長時間にわたるため、単なるOracle Databaseスキルだけではなく、精神力や体力も必要です。
ただし、全ての問題を正答する必要はありません。しかし、採点が不可能になるような致命的なミスを犯してはいけませんので、常に緊張感をもって操作を行う必要があります。
ORACLE MASTER Platinum DBA 2019 実技試験について(注意事項)より
F. 試験環境について
(略)
受験者には、モジュールごとに専用のサーバーが割り当てられ、そのサーバーを試験環境としてお使いいただきます。セキュリティが維持された環境で試験を実施し、受験者は試験中に試験環境以外に接続することはできません。
なお、試験会場でマニュアルを参照することができます。このため、全てを暗記する必要はありませんが、マニュアルを読むことに時間を費やしすぎると回答に避ける時間が少なくなり、試験時間内に十分な回答ができなくなる恐れがあるため注意が必要です。
ORACLE MASTER Platinum DBA 2019 実技試験について(注意事項)より
試験に関する注意事項
- 日本で開催されるOCM 試験の問題文および製品マニュアルは、日本語と英語にて提供されます。
ORACLE MASTER Platinumの試験範囲は、Oracle University Webページの「試験内容 チェックリスト」で公開されています。
いわゆるシングル構成のOracle Databaseで使用する機能のみならず、Data GuardやRAC環境も試験範囲に含まれています。 また、Enterprise Edition限定の機能やOption/Packの機能が多く取り上げられている点に注意が必要です。
実業務でData GuardやRAC環境をあまり使用していない場合や、Enterprise Edition限定の機能やOption/Packの機能をあまり使用していない場合は、実業務経験が多い場合でも、十分な試験対策が必要になると思われます。
- 一般的なデータベースとネットワークの管理
- プラガブル・データベースの作成
- 表領域の作成
- UNDO の管理
- アプリケーション・コンテナの管理
- ネットワークの構成
- 共有サーバーの構成
- 制御ファイルの管理
- プラガブル・データベースの管理
- バックアップ・リカバリ
- リカバリ・カタログの構成
- リカバリと複製の実行
- バックアップの構成
- フラッシュバック・データベースの構成
- データ管理
- メモリーの管理
- 表領域のプラグインおよび外部表の作成
- 表領域の管理
- パーティションの管理
- 旧バージョンのデータの検索を可能にする構成
- スター・クエリーの最適化
- マテリアライズド・ビューの管理
- 監査
- 追加の構成
- パフォーマンスの管理
- シノニムの作成
- リソース・マネージャの構成
- SQL 文のチューニング
- 適切なスキーマ・オブジェクトの作成
- パラレル実行の構成
- インスタンスのチューニング
- Data Guard の構成
- スタンバイ・データベースの作成
- スタンバイ・データベースをテスト用途にするための構成
- スタンバイ・データベースのその他の構成
- 管理の自動化
- スイッチ・オーバーの実行
- Real Application Clusters の構成
- Grid Infrastructure の有効化
- ASM ディスク・グループの管理
- Grid Infrastructure の管理
- RAC データベースの作成
- 追加の構成
以下の理由から、ORACLE MASTER Platinum DBA 2019の受験には多額の費用が必要です。
なお、以前は、PlatinumおよびGoldを取得するためには指定された研修から2つないし1つを受講する必要がありました(必須研修)。ORACLE MASTER新体系では、この条件は適用されません。すなわち、ORACLE MASTER新体系では、PlatinumおよびGoldを取得するためには指定された研修を受講する必要はありません。
試験合格が非常に困難なこと、および、多額の費用が必要だったこと などから、ORACLE MASTER Platinumの取得者数は少ないです。
ORACLE MASTER Platinumの取得者数自体は公開されていませんが、 国内ORACLE MASTER保持者25万人の0.1%との公開データがあります。 このデータをもとに概算すると、国内でPlatinum保持者は250人程度と算出できます。
ORACLE MASTER Platinumはグローバルで有効な資格です。 このため、希少性が高いスキルを持っていることを世界中どこででも証明できます。
ただ、注意すべき点があります。 ORACLE MASTER Platinumは、海外では"Oracle Certified Master(OCM)"と呼ばれており、 "ORACLE MASTER Platinum"という名称は通用しません。 海外向けには、代わりに"Oracle Certified Master"と書きましょう。 実は "ORACLE MASTER" は日本国内ローカルの名称なのです。
日本では時として資格や学位が軽視されがちですが、 アメリカなどの日本以外の国では、資格や学位はとても重要視されることがあります。 実は、弊社のカナダ拠点であるコーソルカナダへ出向する際のビザ取得において、 "ORACLE MASTER Platinum"ならぬ "Oracle Certified Master"保持者の方が比較的スムーズに進められた傾向があるようです。
他国の労働者を受け入れるということは、 自国民の雇用機会が奪われる可能性があるということです。 このため、ビザを発行してもらうためには、専門技能を持っていることを客観的に証明できるかどうかが大きなポイントになります。 残念ながら、ビザ取得がrejectされたときの理由は公開されませんので、 実際の事実関係は確認できませんが、 "ORACLE MASTER Platinum"ならぬ"Oracle Certified Master"保持者の方が 専門技能を持っていることを客観的に証明しやすいのは、論理的に明らかと考えています。
渡部個人の意見ですが、何らかの方法で費用面の課題をクリアできれば、 ORACLE MASTER Platinum DBA 2019にチャレンジする価値はあると考えています。 理由は以下の通りです。
コーソルは費用面を中心に、社員のORACLE MASTER Platinum取得を支援しています。 具体的には、会社で一部の費用を負担し、かつ、合格時に36万円の資格手当を支払うことで、 個人の費用負担は実質的に発生せず、むしろ「黒字」になるスキームを用意しています。
db tech showcase Tokyo 2019 コーソルのエンジニア育成セッション 発表骨子と資料の公開 #dbts2019
ただし、ちゃんと合格まで頑張り抜くことが前提になります。
支援の結果、多数の社員がORACLE MASTER Platinumを保有しています。
Oracle Databaseエンジニアのスペシャリストとして、技術力を客観的に証明できる指標を得たいかたは、是非コーソルで働くことを考えてみてください!
コーソルは、「ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 認定資格」部門で、これまで以下の実績を残しています。
7年連続ORACLE MASTER Platinum取得者数No.1! Oracle Certification Award 2020
現在、新卒および中途でコーソルに入社したエンジニアにとって、「ORACLE MASTER Platinumは、成長するなかでいずれ取るべき資格」として位置づけられるようにすらなりました。コーソルにとって、ORACLE MASTER Platinumは、初級・中級エンジニアの成長を促す目標であり、マイルストーンです。
もちろん、資格は資格にすぎませんが、ORACLE MASTER Platinumは2日間にわたる実技試験である点、広範な内容を問う点が、エンジニア育成の観点から非常に価値あるものと感じています。資格に取り組むなかで、Linux上のOracle Databaseを中心とした実務スキルが身に付きますし、広範な内容を理解するための努力が、これからの成長の基礎となる「粘り」につながります。
実は、ORACLE MASTER Platinum累計取得者数 国内ナンバーワンは、技術力向上のみならず、経営的な効果を狙い、人事制度、資格取得支援制度を含めた全社的な取り組みの結果得られたものです。
このような点も含めた全社的な取り組みについては、社外発表および日本オラクル Oracle University様の事例で紹介しています。
db tech showcase Tokyo 2019で、「経験ゼロの新卒採用者をORACLE MASTER Platinumまで導いたエンジニア育成活動のご紹介 ~初採用から13年間の失敗と改善~」というタイトルで、 エンジニア育成についてお話させていただきました。
db tech showcase Tokyo 2019 コーソルのエンジニア育成セッション 発表骨子と資料の公開 #dbts2019
株式会社コーソルは、2016年に「ORACLE MASTER Platinum」の累計取得者数で国内ナンバーワンになりました。オラクル認定資格の取得を事業戦略として推進し、ORACLE MASTER Platinum取得者数"業界No.1"を実現した同社の人事制度や体制、技術者育成の環境作りについてお話しいただきました。
コーソルでは、エンジニアのスキルアップを重視する会社であり、それを十二分に踏まえて、人事制度や資格取得支援制度がつくられています。
Oracle Databaseのスキルを身につけ、Oracle Databaseエンジニアとしてキャリアを作ってゆきたい方は、ぜひコーソルにいらしてくださいませ! お待ちしております! 🙂