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19cからSE-RAC(Standared Edition Oracle Real Application Clusters)はサポートされない?

渡部です。どうやらOracle Database 19cではSE-RAC(Standared Edition RAC)はサポートされないようです。

確かに"Database Licensing Information User Manual"でも以下とおり記載されています。

19c_se_rac.png

比較のため、18cマニュアルの該当箇所を以下に示します。

18c_se_rac.png

時間がないため乱筆恐縮ですが、いくつか補足をしておきます。

  • SE-RAC(Standared Edition RAC)は、EEの有償オプションであるOracle Real Application Clusters (Oracle RAC) をStandard Editionで、かつ、別途有償オプションを購入する必要なく利用できたため、高可用性を求めるOracle Database Standared Editionユーザーにとても人気がありました。
  • Oracle Database 19c は現在Exadata/Super Cluster向けのみリリースされています。オンプレミス環境などExadata/Super Cluster以外の環境向けにはリリースされていません。この件についてはExadata/Super Cluster以外の環境向けにOracle Database 19cがリリースされるタイミングでより詳しい情報が出てくると思われます。
  • Oracle Database 19cは、Oracle Database 12c R2ファミリーの最後のリリースであり、サポート期間が長い、いわゆる"Long Term Support Release"です。
    旧バージョンのLong Term Support Releaseから最新のLong Term Support Releaseへアップグレードを計画しているSE-RACユーザー、
    例えばOracle Database 11.2.0.4から Oracle Database 19cへアップグレードを計画しているSE-RACユーザーは、計画を再検討する必要が出てくるかもしれません。
  • 現在オラクル社はOracle Database Standared EditionユーザーにBYOLでのOracle Cloud Autonomous Databaseへの乗り換えを促進しています。この流れが今回のライセンス変更の背景にあるのかもしれません。

もし私の認識に誤りがある場合はTwitterなどでコメントください。また、追加情報がでたら本記事に追記するかもしれません。

修正履歴

  • 2019-04-13: リリースの通称を修正

プロフィール

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渡部 亮太

・Oracle ACE
・AWS Certified Solutions Architect - Associate
・ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 11g, 12c 他多数

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