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主要RDBMS製品の比較 – 接続, ユーザー, コマンドラインクライアント

Oracle ACE Proの渡部です。 主要なRDBMS製品を比較します。

  • 大枠を整理することが最大の目的です。細かい例外事項や拡張機能は適宜記載を割愛しています。
  • 2022年9月時点の最新バージョンをベースに記載していますが、記載内容にバージョン依存は少ないはずです。
  • 時間ができた時に随時追記予定です。
  • もし誤りを見つけた場合は、優しく教えていただけると嬉しいです。→ https://twitter.com/wrcsus4 or ryota.watabe at cosol dot jp

「主要RDBMS製品の比較」ページ一覧

立場の表明

  • コーソルはデータベース関連製品の販売およびプロフェッショナルサービス提供を行っている営利企業です。
  • https://cosol.jp にある全てのコンテンツは、情報提供に加えて、コーソルの認知度向上、コーソルの営利活動の促進を目的としています。

Database Performance Analyzer DPA

コーソルのDbvisitサービス

著者について

接続、コマンドラインクライアント、識別子

Oracle(従来型/非CDB)

  • 主に使用されるコマンドラインクライアントは SQL*Plus (sqlplusコマンド)です。
  • ローカル接続(データベースサーバーにログインした状態でOracleインスタンスに接続)では、環境変数ORACLE_SIDにインスタンスのSIDを設定することで、接続先Oracleインスタンスを指定します。

以下にu1ユーザーでローカル接続する例を示します。

$ export ORACLE_SID=orcl
$ sqlplus u1/Password123

SQL*Plus: Release 19.0.0.0.0 - Production on Mon Sep 5 16:05:59 2022
Version 19.15.0.0.0

Copyright (c) 1982, 2022, Oracle.  All rights reserved.

Last Successful login time: Mon Sep 05 2022 16:05:22 +09:00

Connected to:
Oracle Database 19c Standard Edition 2 Release 19.0.0.0.0 - Production
Version 19.15.0.0.0

SQL>
  • リモート接続(データベースサーバー以外のホストからネットワークを介してOracleインスタンスに接続)では、以下を指定します。
    • リスナーのアドレス情報(ホスト名 or IPアドレス:ポート番号)
    • 接続先Oracleインスタンスのデータベースサービス名
  • データベースサービス名はOracleデータベース作成に指定します。
    • データベースサービス名にはドメイン名を付加できます。付加しなくてもよいです。
    • 1つのデータベースに複数のデータベースサービスを構成することも可能です。
  • 多くの場合、データベースサービス名=インスタンスのSIDとしますが、異なる値に設定することもできます。

以下にu1ユーザーでリモート接続する例を示します。

$ sqlplus u1/Password123@sv1:1521/orcl

SQL*Plus: Release 19.0.0.0.0 - Production on Mon Sep 5 16:07:48 2022
Version 19.15.0.0.0

Copyright (c) 1982, 2022, Oracle.  All rights reserved.

Last Successful login time: Mon Sep 05 2022 16:05:59 +09:00

Connected to:
Oracle Database 19c Standard Edition 2 Release 19.0.0.0.0 - Production
Version 19.15.0.0.0

SQL>
  • リスナーのアドレス情報: ホスト名=sv1, ポート番号=1521
  • 接続先Oracleインスタンスのデータベースサービス名: orcl
  • 接続方式: 簡易接続(EZCONNECT)

接続先Oracleインスタンスのデータベースサービス名は、lsnrctl servicesで確認できます。

$ lsnrctl services

LSNRCTL for Linux: Version 19.0.0.0.0 - Production on 05-SEP-2022 16:08:07

Copyright (c) 1991, 2022, Oracle.  All rights reserved.

Connecting to (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=sv1)(PORT=1521)))
Services Summary...
Service "orcl" has 1 instance(s). ←★★
  Instance "orcl", status READY, has 1 handler(s) for this service...
    Handler(s):
      "DEDICATED" established:1 refused:0 state:ready
         LOCAL SERVER
Service "orclXDB.world" has 1 instance(s).
  Instance "orcl", status READY, has 1 handler(s) for this service...
    Handler(s):
      "D000" established:0 refused:0 current:0 max:1022 state:ready
         DISPATCHER <machine: l8dpa223ad1.domain, pid: 2420>
         (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sv1)(PORT=22685))
The command completed successfully
$

Oracle(マルチテナント/CDB)

  • 大枠でOracle(従来型/非CDB)を踏襲しますが、PDBに作成した一般ユーザーは通常ローカルユーザーであり、ローカルユーザーはPDBにリモート接続する必要があります(ローカル接続はできません)。
  • PDBのデータベースサービス名は、PDB名です。構成によっては、ドメイン名が付加されることもあります。

MySQL

  • 主に使用されるコマンドラインクライアントはmysqlコマンドです。
  • ローカル接続では、Unixドメインソケットを使用して接続します。ソケットファイル名はデフォルトで /tmp/mysql.sock です。
  • リモート接続では、-hまたは--host オプションで接続先ホストを指定します。デフォルトで、TCPポート3306が使用されます。
  • 明示的なインスタンスの識別子はありません。適切な接続先を指定することで、対象のインスタンスが選択されることになります。
  • 同一データベースサーバーで複数のmysqldを起動する場合、ソケットファイル名およびポート番号を重複させない/意図したソケットファイルおよびポート番号を指定する 必要がでてきます。

以下にu1ユーザーでローカル接続する例を示します。

$ mysql -u u1 -pPassword123-
mysql: [Warning] Using a password on the command line interface can be insecure.
Welcome to the MySQL monitor.  Commands end with ; or \g.
Your MySQL connection id is 10
Server version: 8.0.30 MySQL Community Server - GPL

Copyright (c) 2000, 2022, Oracle and/or its affiliates.

Oracle is a registered trademark of Oracle Corporation and/or its
affiliates. Other names may be trademarks of their respective
owners.

Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement.

mysql>

以下にu1ユーザーでリモート接続する例を示します。

$ mysql -h sv1 -u u1 -pPassword123-
mysql: [Warning] Using a password on the command line interface can be insecure.
Welcome to the MySQL monitor.  Commands end with ; or \g.
Your MySQL connection id is 9
Server version: 8.0.30 MySQL Community Server - GPL

Copyright (c) 2000, 2022, Oracle and/or its affiliates.

Oracle is a registered trademark of Oracle Corporation and/or its
affiliates. Other names may be trademarks of their respective
owners.

Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement.

mysql>

PostgreSQL

  • 主に使用されるコマンドラインクライアントはpsqlコマンドです。
  • ローカル接続では、Unixドメインソケットを使用して接続します。ソケットファイル名はデフォルトで /tmp/.s.PGSQL.[ポート番号]です。
    • 同一データベースサーバーで複数のpostgresインスタンスを起動する場合、原則的に異なるポート番号を使用することになるため、これに併せてソケットファイル名も違うファイル名が使用されます。
  • リモート接続では、-hまたは--host オプションで接続先ホストを指定します。デフォルトで、TCPポート5432が使用されます。
  • 接続可否は ${PGDATA}/pg_hba.conf で制御されます。
    • ローカル接続するには、接続方式=localでの接続を許可する記載が必要です。
    • リモート接続するには、接続方式=hostでの接続を許可する記載が必要です。
  • 明示的なインスタンスの識別子はありません。適切な接続先を指定することで、対象のインスタンスが選択されることになります。

以下にu1ユーザーでローカル接続(Unixドメインソケット接続)する例を示します。

$ psql -d db1 -U u1 -W
Password:
psql (14.5)
Type "help" for help.

db1=>

以下にu1ユーザーでリモート接続する例を示します。

$ psql -h sv1 -d db1 -U u1 -W
Password:
psql (14.5)
Type "help" for help.

db1=>

MS SQL Server

  • 主に使用されるコマンドラインクライアントはsqlcmdコマンドです。
    • sqlcmdコマンドよりも、SSMSなどのGUIクライアントの方が広く使われている印象です。
  • ローカル接続では、共有メモリ方式(詳細不明)を使用して接続します。
  • リモート接続では、TCP/IPおよび名前付きパイプを使用可能です。
  • インスタンスはインスタンス名を持ちます。ただし、既定のインスタンスのみを使用し、名前付きインスタンスを使用しない場合は、インスタンス名を意識する必要がありません。
    • 既定のインスタンスのインスタンス名は"MSSQLSERVER"です。
    • 同一データベースサーバーで複数のインスタンスを起動したい場合、名前付きインスタンスを構成できます。名前付きインスタンスのインスタンス名は"MSSQL$[名前]"です。
    • (余談気味) 公式マニュアル内で「インスタンス名」に定義にブレがあるような…
  • sqlcmdの-S サーバー名に、ポート番号やインスタンス名などの様々な接続先情報を指定できます。

事前定義済みの管理ユーザー

導入が完了した時点で定義済みの、管理ユーザー(管理権限をもつユーザー)についてまとめます。

Oracle(従来型/非CDB) → SYSユーザー、SYSTEMユーザー

  • SYSDBA権限を持つユーザーとしてSYSユーザーが定義済みです。
  • SYSユーザーのパスワードは、データベース作成時に指定したものになります。
  • SYSDBA権限を持つユーザーでデータベースに接続する場合、"AS SYSDBA"句を指定する必要があります。

SYSユーザーでリモート接続

$ id
uid=500(oracle) gid=501(oinstall) groups=501(oinstall),502(dba),503(oper),504(backupdba),505(dgdba),506(kmdba),512(asmdba),514(racdba)
$ sqlplus sys/Password123@localhost:1521/orcl.world as sysdba

SQL*Plus: Release 19.0.0.0.0 - Production on Thu Sep 1 19:07:57 2022
Version 19.15.0.0.0

Copyright (c) 1982, 2022, Oracle.  All rights reserved.

Connected to:
Oracle Database 19c Standard Edition 2 Release 19.0.0.0.0 - Production
Version 19.15.0.0.0

SQL> show user
USER is "SYS"
SQL>
  • OSグループORA_DBA(デフォルトで"dba")に所属するOSユーザーでローカル接続する場合、ユーザー名とパスワードを指定する必要はありません。

SYSユーザーでローカル接続

$ printenv ORACLE_SID
orcl
$ sqlplus / as sysdba

SQL*Plus: Release 19.0.0.0.0 - Production on Thu Sep 1 19:09:06 2022
Version 19.15.0.0.0

Copyright (c) 1982, 2022, Oracle.  All rights reserved.

Connected to:
Oracle Database 19c Standard Edition 2 Release 19.0.0.0.0 - Production
Version 19.15.0.0.0

SQL> show user
USER is "SYS"
SQL>
  • DBAロールを持つユーザーとしてSYSTEMユーザーが定義済みです。
  • SYSTEMユーザーのパスワードは、データベース作成時に指定したものになります。
  • DBAロールには、すべてのシステム権限が含まれていますが、SYSDBA権限がないため、インスタンスの起動・停止などの一部の操作は実行できません。

SYSTEMユーザーで接続

$ sqlplus system/Password123

SQL*Plus: Release 19.0.0.0.0 - Production on Thu Sep 1 19:10:01 2022
Version 19.15.0.0.0

Copyright (c) 1982, 2022, Oracle.  All rights reserved.

Last Successful login time: Thu Aug 25 2022 14:59:51 +09:00

Connected to:
Oracle Database 19c Standard Edition 2 Release 19.0.0.0.0 - Production
Version 19.15.0.0.0

SQL> show user
USER is "SYSTEM"    
SQL> shutdown immediate
ORA-01031: insufficient privileges
SQL>

Oracle(マルチテナント/CDB) → 共通ユーザー SYS、SYSTEM

  • 基本的に非CDB構成を踏襲しますが、SYSユーザーとSYSTEMユーザーは共通ユーザーとなり、全コンテナ(CDBルート+全PDB)で有効となります。すなわち、全コンテナに対する管理権限を持つことになります。

MySQL → root@localhostユーザー

  • 全ての権限が付与されたroot@localhostユーザーが定義済みです。
  • MySQL 5.7以降、root@localhostユーザーのパスワードは自動的に設定されます。パスワードは /var/log/mysqld.log から確認できます。
  • 管理権限を持つユーザーで別マシンからリモート接続したい場合、root@localhostユーザーを使用することはできません(接続元ホストがlocalhostであるため)。その場合、別途ユーザーを作成して使用する必要があります。

PostgreSQL → postgresユーザー

  • SUPERUSER権限を持つユーザーが定義済みです。多くの場合、ユーザー名はpostgresで、パスワードは未設定です。
  • 多くの場合、${PGDATA}/pg_hba.conf におおいて、postgresユーザーでのlocalタイプ接続でのpeer認証が許可されているため、OSユーザーpostgresから、パスワード指定なしでユーザーpostgresでの接続が可能です。

postgresユーザーで接続(パスワード指定無し)

$ psql
psql (14.5)
Type "help" for help.

postgres=# select current_user;
 current_user
--------------
 postgres
(1 row)
  • postgresユーザーで別マシンからリモート接続するためには、パスワードの設定および${PGDATA}/pg_hba.confの設定変更が必要です。

MS SQL Server → ログインsa / dboユーザー

  • インストール時(およびインストール後)に、認証モードとしてWindows認証モードまたは混合モードを選択できます。
    • Windows認証モードではWindowsユーザーを用いて認証を行います。
    • 混合モードは、WindowsユーザーおよびSQL Serverログインを用いて認証を行います。
  • Windows認証を用いて、インストール時などに管理者として指定したWindowsユーザーで接続すると、管理権限(sysadminサーバーロール)でSQL Serverにアクセスできます。

Windows認証モードで接続

C:\Users\Administrator>whoami
w162ms1s\administrator

C:\Users\Administrator>sqlcmd -S localhost -y 32 -Y 32
1> SELECT ORIGINAL_LOGIN(), USER_NAME();
2> GO

-------------------------------- --------------------------------
W162MS1S\Administrator           dbo

(1 行処理されました)
1>
  • SQL Server認証を用いて、SQL Serverのログインsa(saアカウント)で接続すると、管理権限(sysadminサーバーロール)でSQL Serverにアクセスできます。
    • SQL Server認証を使用するには、認証モードとして混合モードを選択しておく必要があります。

SQL Server認証モードで接続(ログインsa)

C:\Users\Administrator>sqlcmd -S localhost -U sa -P %SA_PASSWD% -y 32 -Y 32
1> SELECT ORIGINAL_LOGIN(), USER_NAME();
2> GO

-------------------------------- --------------------------------
sa                               dbo

(1 行処理されました)
1>
  • 管理用のログインは、管理対象のデータベースにおけるdboユーザーにマッピングされます。dboユーザーはdb_ownerデータベースロール(データベースに対する全ての権限)を持ち、データベースに対して全ての操作を実行可能です。
  • SQL Serverでは、ログインとユーザーという2階層の概念になっている点に注意してください。

一般ユーザーの作成

管理ユーザーではなく、一般ユーザーを対象とした説明です。

Oracle(従来型/非CDB)

  • CREATE USER <ユーザー名> ... でユーザーを作成できます。
  • 初期状態では一切の権限がなく、データベースへの接続や、表(記憶域を持つオブジェクト)の作成すらできません。

以下にユーザーの作成例を示します。

$ sqlplus / as sysdba

SQL*Plus: Release 19.0.0.0.0 - Production on Thu Sep 1 14:58:04 2022
Version 19.15.0.0.0

Copyright (c) 1982, 2022, Oracle.  All rights reserved.

Connected to:
Oracle Database 19c Standard Edition 2 Release 19.0.0.0.0 - Production
Version 19.15.0.0.0

SQL> CREATE USER u1 IDENTIFIED BY "Password123" QUOTA UNLIMITED ON USERS;

User created.

SQL> GRANT CREATE SESSION, RESOURCE TO u1;

Grant succeeded.

SQL> connect u1/Password123
Connected.
SQL> show user
USER is "U1"
  • ユーザー名: u1
  • パスワード: Password123
  • USERS表領域に無制限の領域割当て
  • CREATE SESSIONシステム権限を付与(データベースの接続を許可)
  • RESOURCEロールを付与(自スキーマへのオブジェクト作成を許可)

Oracle(マルチテナント/CDB)

  • 一般ユーザーは原則的にPDBのローカルユーザーとして作成します。
  • 該当PDBに接続後、CREATE USER <ユーザー名> ... でローカルユーザーを作成できます。
  • 初期状態では一切の権限がなく、データベースへの接続や、表(記憶域を持つオブジェクト)の作成すらできません。

以下にユーザーの作成例を示します。

$ sqlplus sys/Password123@localhost:1521/pdb1 as sysdba

SQL*Plus: Release 19.0.0.0.0 - Production on Thu Sep 1 14:58:04 2022
Version 19.15.0.0.0

Copyright (c) 1982, 2022, Oracle.  All rights reserved.

Connected to:
Oracle Database 19c Standard Edition 2 Release 19.0.0.0.0 - Production
Version 19.15.0.0.0

SQL> CREATE USER u1 IDENTIFIED BY "Password123" QUOTA UNLIMITED ON USERS;

User created.

SQL> GRANT CREATE SESSION, RESOURCE TO u1;

Grant succeeded.

SQL> connect u1/Password123@localhost:1521/pdb1
Connected.
SQL> show user
USER is "U1"
  • ユーザー名: u1
  • パスワード: Password123
  • USERS表領域に無制限の領域割当て(QUOTA句)
  • CREATE SESSIONシステム権限を付与(データベースの接続を許可)
  • RESOURCEロールを付与(自スキーマへのオブジェクト作成を許可)

MySQL

  • ユーザーはインスタンス(≒datadir)に対して作成します。
  • インスタンスに接続後、CREATE USER [ユーザー名]@[接続元ホスト名] ... でユーザーを作成できます。
  • ユーザー識別子は、'[ユーザー名]@[接続元ホスト名]' です。ユーザー名だけではユーザー識別子にはなりません。
  • 接続元ホスト名には、「すべての接続元ホスト」に相当するものとして'%'があります。接続元ホストに応じて、異なるユーザーを使い分けたくない場合に有用です。
  • 初期状態では一切の権限がなく、データベースへの接続や、表(記憶域を持つオブジェクト)の作成すらできません。

以下にユーザーの作成例を示します。

# mysql -uroot -pPassword123-
mysql: [Warning] Using a password on the command line interface can be insecure.
Welcome to the MySQL monitor.  Commands end with ; or \g.
Your MySQL connection id is 9
Server version: 8.0.30 MySQL Community Server - GPL

Copyright (c) 2000, 2022, Oracle and/or its affiliates.

Oracle is a registered trademark of Oracle Corporation and/or its
affiliates. Other names may be trademarks of their respective
owners.

Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement.

mysql> CREATE USER u1@'%' IDENTIFIED BY 'Password123-';
Query OK, 0 rows affected (0.02 sec)

mysql> GRANT ALL ON db1.* TO u1@'%';
Query OK, 0 rows affected (0.01 sec)

mysql> SHOW GRANTS FOR u1@'%';
+---------------------------------------------+
| Grants for u1@%                             |
+---------------------------------------------+
| GRANT USAGE ON *.* TO u1@%              |
| GRANT ALL PRIVILEGES ON db1.* TO u1@% |
+---------------------------------------------+
2 rows in set (0.00 sec)

mysql> exit
Bye
# mysql -uu1 -pPassword123- -Ddb1
mysql: [Warning] Using a password on the command line interface can be insecure.
Welcome to the MySQL monitor.  Commands end with ; or \g.
Your MySQL connection id is 10
Server version: 8.0.30 MySQL Community Server - GPL

Copyright (c) 2000, 2022, Oracle and/or its affiliates.

Oracle is a registered trademark of Oracle Corporation and/or its
affiliates. Other names may be trademarks of their respective
owners.

Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement.

mysql> select current_user();
+----------------+
| current_user() |
+----------------+
| u1@%           |
+----------------+
1 row in set (0.00 sec)

mysql>
  • ユーザー名: u1
  • 接続元ホスト名: % (「すべての接続元ホスト」に相当)
  • パスワード: Password123-
  • データベースdb1への全権限を付与

PostgreSQL

  • ユーザーはデータベースクラスタ(PGDATA)に対して作成します。
  • postgresインスタンスに接続後、CREATE USER <ユーザー名> ... でユーザーを作成できます。
  • CREATE USERの実体はCREATE ROLEです。PostgreSQLではユーザーとロールは同じとみなされます。ただし、CREATE USERでユーザーを作成すると、自動的にLOGIN属性が付与され、データベースへの接続が可能になります。
  • オブジェクトを作成する権限(CREATE権限)は特に付与されていませんが、publicスキーマへのCREATE権限が全ユーザーに対して付与されているので、publicスキーマにはオブジェクトを作成できます(PostgreSQL 14までの動作)。
  • ユーザーの接続可否は${PGDATA}/pg_hba.confで制御されます。

以下にユーザーの作成例を示します。

$ psql
psql (14.5)
Type "help" for help.

postgres=# select current_user;
 current_user
--------------
 postgres
(1 row)

postgres=# CREATE USER u1 PASSWORD 'Password123-';
CREATE ROLE
postgres=# exit
$ psql -h 172.31.35.31 -U u1 -d db1 -W
Password:
psql (14.5)
Type "help" for help.

db1=> select current_user, current_database(), current_schema;
 current_user | current_database | current_schema
--------------+------------------+----------------
 u1           | db1              | public
(1 row)
  • ユーザー名: u1
  • パスワード: Password123-

MS SQL Server

  • ログインとユーザーという2階層の概念になっています。
  • ログインは、インスタンスへの接続に関わる概念です。インスタンスに対して作成します。
  • ユーザーは、データベースへの接続に関わる概念です。データベースに対して作成します。
  • インスタンスに接続後、CREATE LOGIN <ログイン名> ... でログインを作成できます。
  • データベースに接続後、CREATE USER <ユーザー名> ... でユーザーを作成できます。

以下にログインとユーザーの作成例を示します。

C:\Users\Administrator>sqlcmd -S localhost -U sa -P Password123
1> CREATE LOGIN u2 WITH PASSWORD=N'Password123-';
2> GO
1> use db1
2> GO
データベース コンテキストが 'db1' に変更されました。
1> CREATE USER u2 FOR LOGIN u2;
2> GO
1> exit
C:\Users\Administrator>sqlcmd -S localhost -U u2 -P Password123- -d db1 -w 80
1> SELECT DB_NAME() AS [Current Database], USER_NAME()  AS [Current User];
2> GO
Current Database
                                                 Current User

--------------------------------------------------------------------------------
------------------------------------------------ -------------------------------
--------------------------------------------------------------------------------
-----------------
db1
                                                 u2

(1 行処理されました)
  • ログイン名: u2
  • パスワード: Password123-
  • ユーザー名: u2
    • データベースdb1に作成
    • ログイン u2とマッピング(FOR LOGIN句)

[補足] ユーザーにかかわる製品固有の留意点

  • MySQL: ユーザー識別子 = [ユーザ名] + [接続元ホスト] です。このため同じユーザー名でログインしても、接続元ホストが異なると、別ユーザーとして扱われることがあります。
  • PostgreSQL: ユーザーの接続可否を制御する設定ファイルとして $PGDATA/pg_hba.confがあります。これを適切に設定しないと、ユーザーを追加しても接続できない場合があります。
  • MS SQL Server: ユーザーとログインの2階層構成になっています。インスタンスにログインを、データベースにユーザーを作成し、ユーザーとログインのマッピングを定義する必要があります。

「主要RDBMS製品の比較」ページ一覧

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プロフィール

On7tWW6m1Ul4

渡部 亮太

・Oracle ACE
・AWS Certified Solutions Architect - Associate
・ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 11g, 12c 他多数

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