KNOWLEDGE

コーソルの技術情報

コーソルでは経験豊かなエンジニアが、Oracle Databaseに関するお役立ち情報を発信しています。
データベースのチューニングや設定にお役立ていただけます。

【Oracle版】Toadを使ってデータベースの状態を一括チェック

■概要
 ToadのDB Health Checkを使うと、あらかじめ用意されている項目に対してデータベースの状態を一括でチェックすることができます。
 初期化パラメータが適切か、統計情報が取得されていないSYSTEM表領域のテーブルがないか、アーカイブログモードになっているかなど、データベースの運用において一般的に問題となりそうな項目をまとめてチェックすることができ、DBAの負荷を減らすことが可能です。
 是非、DBA作業の効率化手段として、ToadのDB Health Check機能を活用ください。

■利用可能エディション
 Toad for Oracle DBA Edition
 Toad for Oracle DBA RAC Edition
 Toad for Oracle DBA Exadata Edition
 Toad for Oracle Base Edition + Toad DB Admin Module
 Toad for Oracle Professional Edition + Toad DB Admin Module
 Toad for Oracle Xpert Edition + Toad DB Admin Module
 Toad for Oracle Developer Edition + Toad DB Admin Module

■手順
 1) デスクトップ上の『Toad for Oracle』アイコンをダブルクリックしToad for Oracleを起動する。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: data01-3.jpg
図1:Toad for Oracleアイコン

 2) DBへの接続画面が表示されたら、DB接続に必要な情報を入力して『Connect』をクリックすると、
   Toad for Oracleトップ画面が表示される。
    必要な情報
     - DBユーザ名
     - DBユーザパスワード
     - DBへの接続識別子

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: data02-3.jpg
図2:DB接続情報入力画面
画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: data03-2.jpg
図3:Toad for Oracleトップ画面

 3) Toadトップ画面が表示されたら、[Database]-[Diagnose]-[DB Health Check]をクリックする。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 2021-09-16_13h26_52-1024x771.png
図4:DB Health Check機能

 4) DB Health Check画面が表示されたら、Checksタブにてチェック対象の項目を選択する。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 2021-09-16_13h28_26-1024x771.png
図5:Checksタブ

以下にChecksタブで選択できる項目と項目の説明について一例を記載する(Toad for Oracle14.2では173項目から選択可能)。

カテゴリチェック項目説明
ConfigurationCheck for usage of Oracle Enterprise Edition features (10g+)Enterprise Editionの各機能が使用されたかをチェックする
ConfigurationList non-default deprecated initialization parameters (10g+)デフォルト値以外で使用している非推奨パラメータの数をチェックする
PerformanceList unanalyzed SYS and SYSTEM objects (10g+)オプティマイザ統計情報が取得されていないSYSおよびSYSTEMスキーマのオブジェクト数をチェックする
PerformanceList archive log infoアーカイブREDOログモードになっているかチェックする
Alert LogAlert.Log - Check for ORA-600 Errors (all alertlog items reqire UTL_FILE access)アラートログに出力されているORA-600の数をチェックする
StorageList users except SYS with SYSTEM as a default tablespaceSYS以外でSYSTEM表領域をデフォルト表領域として設定しているユーザー数をチェックする
SchemaList tables with no primary keyプライマリキーが設定されていないテーブル数をチェックする
Vulnerability AssessmentList insecure initialization parametersセキュアではない初期化パラメータ(O7_DICTIONALLY_ACCESSIBILITY=trueなど)の設定数をチェックする
Databases on Virtual MachineVerify lock_sga = false初期化パラメータlock_sgaがfalseかどうかチェックする

 5) Settingsタブをクリックしてチェック機能を使用する際の設定を行う。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 2021-09-16_13h28_52-1024x771.png
図6:Settingsタブ

 6) Settingsタブをクリックしてチェック機能を使用する対象のスキーマを選択する。『∨』をクリックするとリストアップされるのでその中から選択する。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 2021-09-16_13h29_16-1024x771.png
図7:Schemasタブ

 7) Checks、Settings、Schemasタブの設定が完了したら、『>』ボタンを押下する。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 2021-09-16_13h29_25-1024x771.png
図8:DB Health Check機能実行

 8) チェック結果がReport Outputタブで表示される。問題がある可能性があるチェック項目について、チェック違反の個数が赤数字で表示される。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 2021-09-16_13h30_46-1024x771.png
図9:Report Outputタブ

 9) 赤数字が含まれるチェック項目の『⊞』をクリックすると、どのようなチェックに違反したのか表示される。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 2021-09-16_13h31_00-1-1024x771.png
図10:チェック違反詳細

 10) Diffs Since Last Runタブをクリックすると、前回チェック時から変更があった項目を確認できる。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 2021-09-16_13h32_30-1024x771.png
図10:Diffs Since Last Runタブ

以上でDB Health CHeckが完了です。
DB Health CHeck機能を利用することでDBAの作業効率が格段に向上します。

以下のTipsもあわせてご活用ください。
 - 運用を簡略化するデータベースブラウザ利用手順_概要編
 - 運用を簡略化するデータベースブラウザ利用手順_Database Link編
 - 運用を簡略化するスキーマブラウザ利用手順_テーブル編
 - レポートをグラフ化するStatspackブラウザ利用手順
 - レポートをグラフ化するAWRブラウザ利用手順
 - SQLを自動チューニングできるSQL Optimizer利用手順
 - いつものアラートログをすぐ見れるアラートログビューアー利用手順
 - Spotlight on Oracleセットアップ手順

Toadは30日間、フル機能で無償トライアルも可能です。
Toadに少しでも興味を持っていただけたなら、是非次のページもご参照ください。
 ・トライアルのご依頼はこちら
 ・Spotligh概要ページはこちら
 ・Spotlight on Oracle機能紹介ページはこちら
 ・Spotlight on SQL Server機能紹介ページはこちら
 ・Toad概要ページはこちら
 ・Toad for Oracle機能紹介ページはこちら
 ・Toad for SQL Server機能紹介ページはこちら
 ・Toadの製品紹介資料ダウンロードはこちら