株式会社コーソル

コーソルDatabaseエンジニアのブログ

技術ブログ

[FAQ] 新Silver DBAとSilver SQLのどちらを受験すべきか?

ORACLE MASTER黒本著者でOracle ACEの渡部です。ORACLE MASTER 2019新資格体系における、すべての試験対策書籍(Bronze DBA、Silver DBA、Silver SQL、Gold DBA)を執筆 しています。

ORACLE MASTER新体系向け試験対策書籍まとめ+お勧め参考書

SNSなどで受験動向をwatchしていて気付いたのですが、 「新Silver DBAとSilver SQLのどちらを受験すべきか、迷っている」方がそれなりにいらっしゃるようです。

[FAQ] 新Silver DBAとSilver SQLのどちらを受験すべきか?

習得したスキルの活用という観点での私個人の意見は、以下のとおりです。

  • 新Silver DBAを取得するとよい方 (難度に注意、後述)
    • Oracle Databaseの知識を習得すると、業務の役に立ちそうな方(将来を含めた立ち位置がインフラ寄り)。
    • 多少なりともOracle Databaseを操作することがある方(起動・停止程度でも)
    • RDBMSのアーキテクチャや仕組みに興味がある方
  • Silver SQLを取得するとよい方
    • Oracle Databaseの操作を完全に他の人任せにできる立場の方(純粋な意味でのアプリケーション+SQL開発者)
    • RDBMSのアーキテクチャや仕組みに興味がない方

まあ、書店に言って、黒本を見比べてみるのが一番早い+確実な判断方法かもしれません ;-P

新Bronze DBAと新Silver DBAのどちらから受験すべきか?

他RDBMSの経験がない場合、新しい製品知識を習得する経験が豊富でない方は、新Silver DBAのDBA分野の内容が難しく感じるはずです。このときは、新Bronze DBAの受験を検討してください。詳細は以下をご覧ください。

[FAQ] 新Bronze DBAと新Silver DBAのどちらから受験すべきか?

新Silver DBAとSilver SQLの両方を受験すべきか?

新Silver DBAとSilver SQLの両方を受験する必要は無いと考えます。詳細は以下をご覧ください。

[FAQ] 新Silver DBAとSilver SQLの両方を受験する意味はあるか?

以下に、上記意見に関連する補足情報を記載します。

Silver SQLと新Silver DBAのSQL分野の主な差分

Silver SQLの試験範囲は、新Silver DBAのSQL分野の試験範囲と極めて類似しています。

主な差分は以下だけです。

  • リレーショナル・データベースの概念 : リレーショナル・データベースの理論的および物理的な側面の説明 / ERDのコンポーネントへのSQL Select文内の句の関連付け / データベースとSQLの関係の説明

  • 副問合せを使用した問合せの解決 : 相関副問合せを使用した行の更新および削除

  • DML文を使用した表の管理 : 複数の表の挿入(マルチテーブルINSERT) / Merge文の実行

    Silver SQL(1Z0-071 Oracle Database SQL)の出題項目

    新ORACLE MASTER Silver SQLの出題項目は、以下のとおりです。

  • リレーショナル・データベースの概念 : リレーショナル・データベースの理論的および物理的な側面の説明 / ERDのコンポーネントへのSQL Select文内の句の関連付け / データベースとSQLの関係の説明

  • SQL SELECT文を使用したデータの取得 : 列別名の使用 / SQL SELECT文の使用 / 連結演算子、リテラル文字列、代替引用符演算子、DISTINCTキーワードの使用 / SELECT文での算術式とNULL値の使用

  • データの制限とソート : 式の演算子に対する優先順位規則の適用 / SQL文で返される行の制限 / 置換変数の使用 / DEFINEおよびVERIFYコマンドの使用

  • 単一行関数を使用した出力のカスタマイズ : SQL SELECTおよびWHERE句での文字関数を使用した文字列の操作 / 日付データを含む算術演算の実行 / ROUND、TRUNCおよびMOD関数を使用した数値の操作 / 日付関数を使用した日付の操作

  • 変換関数と条件式の使用 : データへのNVL、NULLIFおよびCOALESCE関数の適用 / 暗黙的および明示的なデータ型変換の理解 / TO_CHAR、TO_NUMBERおよびTO_DATE変換関数の使用 / 複数の関数のネスト

  • グループ関数を使用した集計データのレポート : グループ結果の制限 / データ・グループの作成 / グループ関数の使用

  • 複数の表からのデータの表示 : 自己結合の使用 / 様々なタイプの結合の使用 / 非等価結合の使用 / 外部結合の使用 / デカルト積の理解と使用

  • 副問合せを使用した問合せの解決 : 単一行の副問合せの使用 / 複数行の副問合せの使用 / 相関副問合せを使用した行の更新および削除

  • 集合演算子の使用 : SELECT文の照合 / 集合演算でのORDER BY句の使用 / INTERSECT演算子の使用 / MINUS演算子の使用 / UNIONおよびUNION ALL演算子の使用

  • DML文を使用した表の管理 : データベース・トランザクションの管理 / トランザクションの制御 / 挿入、更新および削除操作の実行 / 複数の表の挿入 / Merge文の実行

  • 索引、シノニムおよびシーケンスの管理 : 索引の管理 / シノニムの管理 / シーケンスの管理 /

  • DDLによる表とその関係の管理 : 表の説明と操作 / 列およびデータ型の説明と操作 / 表の作成 / 列の削除とUNUSED列の設定 / 表の切り捨て / 一時表の作成と使用 / 外部表の作成と使用 / 制約の管理

  • ビューの管理 : ビューの管理

  • ユーザー・アクセスの制御 : システム権限とオブジェクト権限との差別化 / 表に対する権限の付与 / 権限の付与とロールの付与の区別

  • データ・ディクショナリ・ビューを使用したオブジェクトの管理 : データ・ディクショナリ・ビューの使用 /

  • 異なるタイム・ゾーンでのデータの管理 : CURRENT_DATE、CURRENT_TIMESTAMPおよびLOCALTIMESTAMPの使用 / INTERVALのデータ型の使用

新Silver DBA(1Z0-082 Oracle Database Administration I)のSQL分野の出題項目

新ORACLE MASTER Silver DBAの出題項目は、DBA分野とSQL分野に分かれます。 SQL分野の出題項目は、以下のとおりです。

  • SQLのSELECT文を使用したデータの取得 : 列別名の使用 / DESCRIBEコマンドの使用 / SQLのSELECT文の使用 / 連結演算子、リテラル文字列、代替引用符演算子およびDISTINCTキーワードの使用 / SELECT文での算術式およびNULL値の使用
  • データの制限およびソート : 式内の演算子に対する優先順位ルールの適用 / SQL文で返される行の制限 / 置換変数の使用 / DEFINEおよびVERIFYコマンドの使用
  • 単一行関数を使用した出力のカスタマイズ : SQLのSELECT句およびWHERE句における文字関数を使用した文字列の操作 / 日付データの算術演算の実行 / ROUND、TRUNCおよびMOD関数を使用した数値の操作 / 日付関数を使用した日付の操作
  • 変換関数および条件式の使用 : NVL、NULLIFおよびCOALESCE関数のデータへの適用 / 暗黙的および明示的なデータ型変換の理解 / TO_CHAR、TO_NUMBERおよびTO_DATE変換関数の使用 / 複数の関数のネスト
  • グループ関数を使用した集計データのレポート : グループの結果の制限 / データのグループの作成 / グループ関数の使用
  • 結合を使用した複数の表のデータの表示 : 自己結合の使用 / 様々なタイプの結合の使用 / 非等価結合の使用 / 外部結合の使用
  • 副問合せを使用した問合せの解決 : 単一行の副問合せの使用 / 複数行の副問合せの使用
  • SET演算子の使用 : SELECT文の照合 / set演算でのORDER BY句の使用 / INTERSECT演算子の使用 / MINUS演算子の使用 / UNIONおよびUNION ALL演算子の使用
  • DML文を使用した表の管理 : データベース・トランザクションの管理 / データ操作言語の使用 / トランザクションの制御
  • データ定義言語の理解 : データ定義言語の使用
  • シーケンス、シノニムおよび索引の管理 : 索引の管理 / シノニムの管理 / シーケンスの管理

Silver SQL 関連情報

新Silver DBA 関連情報

参考: ORACLE MASTER関連情報

ORACLE MASTER新体系について

2020年から、ORACLE MASTER新体系が導入されています。 ORACLE MASTER新体系の大きな特徴は、試験がOracle Databaseのバージョンに1対1に対応しなくなったことです。

これにより、原則的にOracle Databaseのバージョンに依存しない本質的な内容が問われる形になっています。よって、特に理由がない限り、旧体系(Oracle 12c向け試験)ではなく、新体系の試験を受験することをお勧めします。

ORACLE MASTER 2019新資格体系とは – 18c/19c対応

コーソル執筆のORACLE MASTER関連書籍

コーソルでは、以下のORACLE MASTER関連書籍を執筆しています。 これらの書籍には、「PC操作すらおぼつかない新卒入社者であっても、研修開始後約3か月半でORACLE MASTER Bronzeを取得できる」教育ノウハウが注ぎこまれています。

ORACLE MASTER Bronze DBA 2019試験対策本を執筆しました

ORACLE MASTER Silver DBA 2019黒本を執筆しました

黒本著者によるORACLE MASTER Silver SQL 2019学習方法

ORACLE MASTER Gold DBA 2019試験対策本の発売日が決定しました

参考: コーソルのエンジニア育成とORACLE MASTER

コーソルは、Oracle Databaseをはじめとするオラクル製品と仮想化製品に特化してプロフェッショナルサービスを提供する企業です。

コーソルは、エンジニアのスキルアップを重視する会社であり、それを十二分に踏まえて、人事制度や資格取得支援制度がつくられています。

制度面を整えるだけではなく、現場レベルで試行錯誤しながらエンジニア育成に奮闘しています。 コーソルは、会社創設3年後の2007年4月から毎年継続して新卒を採用しています。また、近年はおおむね4半期ごとに第二新卒を採用しており、 未経験者の育成には定評があります。

db tech showcase Tokyo 2019 コーソルのエンジニア育成セッション 発表骨子と資料の公開 #dbts2019

ORACLE MASTERの最上位試験であるPlatinumについては、Oracle Databaseについての多くの知識を問う丸2日間の実技試験であることによる有用性を高く評価し、若手エンジニアが成長するなかで取る資格として位置付けています。

その結果、コーソルはORACLE MASTER Platinumについて2016年6月以降 累計 No.1/7年連続単年 No.1を達成しています。

7年連続ORACLE MASTER Platinum取得者数No.1! Oracle Certification Award 2020

ORACLE MASTER Platinum取得に向けての取り組みについては、日本オラクル Oracle University様の人材育成活用事例として取り上げられています。

  • 本記事は情報提供を目的にしています。情報には正確を期していますが、これを保証するものではありません。
  • 書籍に関する質問については、書籍記載の「本書内容に関するお問い合わせについて」を参照してください。これで解決しない場合は、翔泳社の問合せページから問い合わせてください。
  • オラクル社の試験については、Oracle University に確認ください。

プロフィール

On7tWW6m1Ul4

渡部 亮太

・Oracle ACE
・AWS Certified Solutions Architect - Associate
・ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 11g, 12c 他多数

カテゴリー

アーカイブ