データベースの導入を検討している方に向けて、SQLでのOracleデータベース作成について解説します。
データベースを作成したいと考えても、どのように始めればよいのか、どのデータベースがよいのか、と悩む方は多いものです。
特にOracleとMySQLの選択に迷う方は多く見受けられます。
そこで今回の記事ではSQLでOracleデータベース作成をするための流れと、Oracleデータベースの特徴について解説します。
参考にしていただければ、Oracleの導入がスムーズになるかもしれません。
目次
そもそもデータベースとは
「データベース」とは、データを保管したり管理したりする場所のことです。
わかりやすくたとえれば、紙媒体の電話帳もデータベースのひとつと言えます。
電話帳にあらゆるデータが掲載されているように、データベースには企業で扱うデータが集結されています。
顧客データや取引先のデータ、売上データなど、企業においてはさまざまなデータを取り扱います。
企業におけるデータを簡単に保管・管理できるようにするためのシステムが「データベース」です。
【関連記事】:データベースの種類は?役割やメリット・課題について詳しく解説
Oracleのデータベースとは
Oracleのデータベースは、世界的にも多くのシェアを誇っていて、企業においても広く活用されています。
データベースといえばOracle Databaseであると考えている方もいるでしょう。
Oracleは世界で始めてデータベース管理システムをリリースした企業です。
世界的に指示されている理由を見てみましょう。
【指示されている理由】
- データウェアハウジング技術が利用できる
- 短時間で高度な分析を行える
- SQL・JSON・XMLなど対応する言語が幅広い
- 学習機能が高く分析結果の活用にも役立つ
- 管理機能が利用しやすい
- セキュリティレベルが高い
Oracleのデータベースはさまざまな面に配慮されており、使い勝手の良さにおいてはトップクラスです。
堅牢性が高いためデータの保管性能にも優れています。
またデータ移行が容易であるため、その他のデータベースシステムから乗り換えたいと思われる方もいるでしょう。
Oracleのデータベースは以上のように優れた点を多数持ち合わせたシステムです。
【関連記事】:Oracle Databaseの特徴とは?データベースの種類も解説
Oracleのデータベースの特徴
Oracleデータベースの特徴についてさらに詳しく見ていきましょう。
特徴1:移植性が高くデータ移行しやすい
まずは移植性が高くデータ移行しやすいことについてです。
前項でもデータ移行がしやすいと解説しました。
OracleのデータベースはWindowsはもちろん、LinuxやUnixなどのOSにも対応しています。
そのためプラットフォームが変わっても、引き続き同じデータを移行し、活用できることが強みのひとつです。
さらにJDBCやODBCなどの規格にも対応しており、接続がスムーズにできることも特徴と言えるでしょう。
以上のようにOracle Databaseは移植性が高いこと、データ移行しやすいことが大きな魅力です。
特徴2:高い堅牢性を持つ
高い堅牢性を持つことも特徴のひとつでしょう。
Oracleデータベースでは脆弱性のチェックを定期的に行っています。
そのためセキュリティレベルを常に高く保ちやすく、内部のデータの保護力が高いシステムです。
またデータを維持するために、次のような機能も備わっています。
【データ維持のための機能一覧】
- Data Guard
- Real Application Clusters (RAC)
- フラッシュバック
SQLでOracleデータベース作成を行っていたとしても、ミスや天災によってデータが失われてしまうこともあるかもしれません。
Oracleではもしものときのために、データを維持できるよう3つの機能が備わっています。
他の場所にデータの複製をほかする機能、データを巻き戻せる機能などです。
そのためデータベースとして高い堅牢性を誇ります。
特徴3:大量のデータを扱うエンタープライズに向いている
最後の特徴は、大量のデータを扱うエンタープライズに向いていることです。
Oracleのデータベースはもともと、大量のデータを扱うのに特化している傾向にあります。
またエンタープライズ向けのサポートサービスが充実していることも理由のひとつです。
データ量が多いエンタープライズでは、Oracleのデータベースが有力な選択肢となるでしょう。
Oracleのデータベースを作成する際の手順
最後にSQLにてOracleのデータベース作成を行う際の手順について解説します。
作成を開始するまでの前提条件と、5つの準備をご紹介するので、これから作成したいと考えているならぜひ参考にしてください。
前提条件を確認する
まずは作成に入る前に、前提条件を確認しましょう。
条件はOracle DatabaseとしてOSユーザーの定義をしていることと、ソフトウェアのインストールを終えていることの2つです。
Oracleのデータベース作成をするには、インストールまでに多くの準備がかかります。
クラウド上のデータベースであれば手間が少なくなりますが、オンプレミスであればさまざまな準備をしなければなりません。
前提条件を確認した上で、インストールまでを終えておいてください。
準備①環境変数を定義する
それでは最初は、環境変数を定義するステップです。
インストールが終わったら、Oracleユーザのプロファイルを設定してください。
定義するのは「ORACLE_HOME」「ORACLE_SID」「ORACLE_BASE」の3つの環境変数です。
それぞれを設定を行ったら変更を反映して、正しく定義できているか確認しましょう。
準備②初期化パラメータファイルを作成する
続いては初期化パラメータファイルの作成を行います。
初期化パラメータファイルはOracle Databaseの動きを制御するため必要なことです。
公式ドキュメントにはパラメータの一覧が掲載されています。
一覧を見ながら、初期化パラメータファイルを作成しましょう。
準備③リスナーとネーミング・メソッドを作成する
リスナーとネーミング・メソッドを作成するのも大切なステップのひとつです。
リスナーとはデータベースとクライアントの橋渡しを行う機能です。
そしてネーミング・メソッドとはクライアントが接続を求めるデータベース・インスタンスの情報を得るためのものです。
Oracle Net Service Managerを起動することにより、リスナーとサービスの設定を行えます。
起動したらそれぞれについてサービスの設定を行い、保存すれば完了です。
保存をした後にディレクトリの配下を確認してみましょう。
ネーミング・メソッドファイルができているはずなので、内容を確認してみてください。
作成されたリスナーを起動させると、状態を確認できるようになります。
準備④SQLPlusで接続する
続いてはSQLPlusにて接続しましょう。
CUIで作るために必要となるのがCREATE DATABASEです。
SQLを発行するためにCREATE DATABASEをしてください。
発行できたらSQLPlusを使って、データベースに接続してインスタンスを起動させましょう。
準備⑤SQLを実行する
最後にSQLを実行させます。
CREATE DATABASEをしてデータベースを作る段階です。
長い構文を入力しなければならないため、メモ帳などに下書きをしておくと良いでしょう。
SQLでのOracleのデータベース作成は手順を把握してから
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことでSQLでのOracleデータベース作成についてご理解いただけたと思います。
Oracleデータベースは世界的に広く用いられている、堅牢度の高いデータベースです。
作成するにはいくつかのステップを踏まなければならないため、事前に流れを把握したうえで作成するようにしましょう。
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これからSQLにてOracleデータベース作成を行いたいと思われているなら、ぜひ同時に導入を検討してみてください。