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コーソルのお役立ちコラム

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Oracle Databaseの特徴とは?データベースの種類も解説

データベースにはさまざまな種類がある中で、「Oracle Database」は高い堅牢性と多言語対応を特徴とし、複雑な処理や機能拡張が可能です。さまざまなプラットフォームに対応し、統合管理機能と充実したサポート体制も備えています。

この記事では、Oracle Cloud Infrastructureや他のデータベースであるMySQL、SQL Serverについても解説します。

データベースの種類

データベースはさまざまな種類が存在し、それぞれ異なる特徴と利点があります。ビジネスやアプリケーションのニーズに応じ、適切なデータベースを選ぶのが重要なのです。

  • 階層型データベース
  • ネットワーク型データベース
  • RDB(リレーショナル型データベース)
  • NoSQL

ここでは、代表的なデータベース4種類について詳しく説明します。

①階層型データベース

階層型データベースは、データが親子関係のツリー構造で組織されています。このモデルは、組織図や家系図のような構造を持ち、各データ(ノード)は1つの親ノードと複数の子ノードを持つことができます。

階層型データベースの利点は、データの検索速度が非常に速いことです。親ノードから子ノードに沿ってデータをたどるため、特定の情報に迅速にアクセスできます。しかし、同じデータが複数の親ノードに属する場合、重複登録が必要となり、データの冗長性が発生します。

また、新しいデータの追加や既存データの削除時は、構造の再編成が必要となるため、柔軟性に欠ける点は考慮しなければいけません。

【関連記事】:データベースの種類は?役割やメリット・課題について詳しく解説

②ネットワーク型データベース

ネットワーク型データベースは、階層型データベースと似たツリー構造を持ちつつも、より柔軟なデータ管理が可能です。子ノードが複数の親ノードを持てる上、ノード間の関係がネットワーク状に複雑に絡み合っています。

この構造により、データの重複を避けつつ、効率的なデータアクセスが可能。ネットワーク型データベースは、複雑な多対多の関係を扱うのに適しており、大規模なデータセットの管理に向いています。

しかし、その柔軟性ゆえに、データベースの設計と運用には高度な専門知識が求められるでしょう。データの構造を十分に理解していないと、適切なデータ操作が難しくなるため、運用には慎重さが必要です。

③RDB(リレーショナル型データベース)

リレーショナル型データベース(RDB)は、データを表形式で管理するシステムです。データは行と列からなるテーブルに格納され、SQLという専用言語を用いて操作されます。

複数のテーブル間で関係を持たせることで、複雑なデータ構造を柔軟に扱えるのです。この特性により、リレーショナル型データベースはデータの一貫性と整合性を保ちつつ、高度なクエリ処理が可能です。例えば、顧客情報と注文情報を別々のテーブルに保存し、それらを関連付けて詳細なレポートを生成できます。

ただし、データが増えるにつれて処理速度が低下する可能性があり、最適なパフォーマンスを維持するためには適切なチューニングが必要でしょう。

【関連記事】:RDB(リレーショナルデータベース)とは何かわかりやすく紹介!

④NoSQL

NoSQLデータベースは、従来のリレーショナル型データベースとは異なり、SQLを使用しないデータベース管理システムのことです。データの構造がシンプルで、スキーマレスな設計が特徴です。

非構造化データや、大規模データセットを効率的に扱うのに適しているでしょう。NoSQLデータベースには、Key-Valueストア、ドキュメントストア、カラムファミリーストア、グラフデータベースなど、いくつかの異なるタイプがあります。

例えば、Key-Valueストアでは、データはキーと値のペアとして保存され、高速な読み書き操作が可能です。一方で、データの一貫性を保証する仕組みがリレーショナル型に比べ弱いため、アプリケーションの要件に応じた適切な選択が求められます。

Oracle Databaseとは

Oracle Databaseは、リレーショナル型の有償データベースで、日本国内で圧倒的なシェアを誇ります。このデータベースは、クライアントサーバーシステムの時代から広く利用されており、近年ではクラウド環境にも対応しています。

Oracle Databaseの開発元であるオラクル社は、1977年にアメリカで設立されました。オラクル社は、主力製品であるOracle Databaseを中心に、多様なデータベース関連製品やサービスを提供しています。特にクラウドコンピューティングの分野においても強力な製品を展開しており、データベースエンジニア向けの認定資格「オラクルマスター」も提供しています。

Oracle Databaseは、1979年に世界初の商用リレーショナルデータベース管理システムとしてリリースされ、その後も進化を続けています。1988年には、専用言語であるPL/SQLが開発され、2000年に製品名が「Oracle Database」に変更されました。

最新バージョンである23aiは2024年5月にリリースされ、ますます多機能かつ高性能なデータベース管理システムとして進化しています。Oracle Databaseは、幅広いプラットフォームに対応し、巨大なデータベースを効率的に管理できる点が特徴です。そのため、多くの企業や組織で利用され、信頼性の高いデータベース管理を実現しています。

Oracle Databaseの特徴

Oracle Databaseは多くのメリット、特徴があります。

  • 高い堅牢性をもつ
  • さまざまな言語に対応している
  • 複雑な処理を実行できる
  • 目的に合わせて機能を拡張できる
  • 多くのプラットフォームに対応している
  • 管理機能が統合されている
  • サポート体制が充実している

順番に見ていきましょう。

高い堅牢性をもつ

Oracle Databaseは、高い堅牢性を誇ります。定期的なセキュリティ診断により脆弱性をチェックし、迅速に対策を講じることで、データベースのセキュリティを維持するのです。

また、Oracle Real Application ClustersやOracle Data Guardといった高性能な耐障害性機能を備えており、障害発生時にもデータの保護とシステムの継続運用を確保しています。

これにより、災害やデータ破壊といったさまざまな障害からデータベースを守り、ビジネスの継続性を維持してくれるのです。

さまざまなプログラミング言語に対応している

Oracle Databaseは、さまざまなプログラミング言語に対応しているため、多様な開発環境で利用できます。PL/SQLをはじめとする専用言語に加え、Java、C++、Pythonなど、多くの一般的なプログラミング言語と互換性があるのです。

異なる技術スタックや開発チームのニーズに柔軟に対応でき、効率的なシステム開発と運用を支援してくれるでしょう。

複雑な処理を実行できる

Oracle Databaseは、高度なクエリ処理能力を持ち、複雑なデータ操作や分析を迅速に実施できます。大規模なデータセットに対しても、効率的にクエリを実行し、必要な情報を短時間で抽出可能です。

また、複数のテーブル間の関連付けや、複雑なビジネスロジックの実装も容易にできるため、企業のデータ分析や意思決定支援において強力なツールとなります。そのため、ビジネスインテリジェンスやデータサイエンスの分野でも広く活用されています。

目的に合わせて機能を拡張できる

Oracle Databaseは、企業のニーズや目的に応じ、柔軟に機能を拡張できる特徴を持っています。ベーシックなデータベース機能に加え、データウェアハウス機能や機械学習機能など、高度なデータ処理機能を追加可能です。

また、In-Memoryオプションを活用することで、データ処理の高速化を図れます。このように、ビジネスの成長や変化に応じて必要な機能を随時追加できる点が、Oracle Databaseの大きな魅力と言えるでしょう。

多くのプラットフォームに対応している

Oracle Databaseは、幅広いプラットフォームに対応しており、異なるハードウェアやオペレーティングシステム上で運用できます。Windows、Linux、UNIXなど、多種多様な環境で動作するため、既存のITインフラストラクチャにスムーズに統合可能です。

企業は特定のプラットフォームに依存することなく、最適な環境を選択してデータベースを運用できるのです。

管理機能が統合されている

Oracle Databaseは、包括的な管理機能を一元化して提供しています。データベースの監視、バックアップ、リカバリ、パフォーマンスチューニングなど、運用に必要な管理ツールが統合されており、管理者は一つのインターフェースから効率的にデータベースを操作できるのです。

これにより、運用コストの削減や管理作業の効率化が図れます。

サポート体制が充実している

Oracle Databaseのもう一つの大きな特徴は、充実したサポート体制。オラクル社は、24時間365日のサポートを提供しており、問題が発生した際は迅速に対応します。

また、定期的なアップデートやセキュリティパッチの提供により、常に最新の技術とセキュリティ対策を維持できるでしょう。さらに、トレーニングプログラムや認定資格制度も充実しており、企業の技術者が最新の知識とスキルを習得するためのサポートが整っています。

Oracle Cloud Infrastructureとは

Oracle Cloud Infrastructure(OCI)は、オラクル社が提供する次世代のパブリッククラウドサービスです。IaaS(Infrastructure as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、SaaS(Software as a Service)など、様々な機能を提供し、多様なデータベースサービスやコンピューティングリソースを利用できる、柔軟性のあるプラットフォームを提供しています。

オンプレミスからクラウドへのスムーズな移行

OCIは、オンプレミス環境とクラウド環境の技術仕様がほぼ同一であるため、オンプレミスからクラウドへの移行が非常にスムーズです。企業は既存のシステムに大幅な変更を加えることなくクラウドに移行でき、ハイブリッド環境で堅牢なセキュリティと高いパフォーマンスを実現可能です。

高い柔軟性と拡張性

OCIは、小規模な仮想マシンから高性能が求められる大規模なシステムまで、企業のニーズに応じたリソースの選択が可能です。汎用オブジェクト・ストレージや高速ストレージなど、用途に応じたストレージオプションを提供し、ビッグデータ環境でも適切なコストパフォーマンスを実現できるのです。

このように、OCIは企業の規模や業務要件に合わせ、柔軟に対応できる拡張性を持っています。

高性能と高品質のクラウド基盤

OCIは、高速なI/Oパフォーマンス、安定したネットワーク帯域、CPUのオーバーサブスクリプションがない、高性能を組み合わせたクラウド基盤を提供しています。さらに、人工知能(AI)と機械学習(ML)アルゴリズムを活用した自律型データベースサービスも利用可能で、最新技術を駆使し高品質なクラウドサービスを実現しています。

高可用性と信頼性

OCIは、高可用性を実現するため、独立したActive Directoryを設置しエリア間を高速に接続しています。これにより、システムトラブルや障害の影響を最小限に抑え、信頼性の高いクラウドサービスを提供します。

OCIへの移行とそのメリット

OCIは、国内では他の大手クラウドベンダーに比べ後発ですが、その優位性を活かし、明確なメリットを提供しています。ミッションクリティカルな大規模システムへの採用も増加しており、Oracle Databaseの維持費用の適正化、ビジネスの変化に柔軟に対応する能力を持っています。

これにより、企業はビジネスアジリティを高められるでしょう。

Oracle Database以外のデータベース

Oracle Database以外にも、広く利用されているデータベース管理システムが存在します。ここでは、代表的なデータベースとして、MySQLとSQL Serverを紹介します。

MySQL

MySQLは、オープンソース型のデータベース管理システムで、無償で利用できるコミュニティ版と製品保守がついた有償版があります。コミュニティ版は無料で利用できることから、多くのユーザーに支持されています。

SQL Server

Microsoft SQL Serverは、Microsoft社が開発・提供する法人向けのリレーショナルデータベースのことです。大規模ネットワークやビジネス用途に特化しており、その堅牢性と豊富な機能により多くの企業に採用されています。SQL Serverは、特にWindowsプラットフォームとの親和性が高く、Microsoft製品や開発言語との連携がスムーズです。

これにより、Microsoftのエコシステムを利用している企業にとって、非常に魅力的な選択肢となっています。Oracle Databaseに次ぐ人気を誇り、ビジネスシーンで広く活用されています。

ニーズにマッチするデータベースを活用しよう

いかがでしたでしょうか?Oracle Databaseの特徴やデータベースの種類についておわかりいただけたかと思います。

Oracle Databaseは堅牢性、多言語対応、複雑な処理能力、機能拡張性など、多くの利点を持っています。また、Oracle Cloud Infrastructureや他のデータベースであるMySQL、SQL Serverについてもご紹介しました。

データベース選びの参考になれば幸いです。ぜひ、自社のニーズに合ったデータベースを見つけてください。

この記事の監修者

監修者の写真

舛井 智行 (ますい ともゆき)

営業本部 企画&マーケティング部 次長

《資格》

Oracle Master Gold、Oracle RAC Expert、Linux Expert、LPIC Level1、Dbvisit Standby Certified Associate、基本情報技術者

《略歴》

2004年コーソル入社。2019年まで一貫してOracle Databaseの設計・構築・運用のサービス提供に従事。リモートDBAやリモート監視のサービス化、働き方改革プロジェクトで人事制度改革を手掛ける。2019年からライセンス販売強化のため企画&マーケティング部に異動。DbvisitやToad、DPAの取扱開始、販売促進活動を推し進め、ライセンス販売事業の売上拡大に注力中。

《主な著書》

オラクルマスター教科書 Gold DBA Oracle Database AdministrationⅡ
オラクルマスター教科書 Silver DBA Oracle Database Administration I
オラクルマスター教科書 Silver SQL Oracle Database SQL
Oracleの基本 ~データベース入門から設計/運用の初歩まで
プロとしてのOracle入門
Oracle Database 10g Oracle Enterprise Manager 逆引きクイックリファレンス

《担当者様からの一言》

コーソルはOracle Databaseの技術力において日本有数の知見を有すると自負しています。Oracle Masterの最高峰資格である『Oracle Master Platinum』の取得者数も日本No.1です。Oracle Databaseのことはもちろん、それ以外のDBについてもリモートDBAサービスを始めとした様々なサービス、製品を駆使してお客様のお困りごとを解消いたします。お困りごとがあればコーソルまでご相談ください。

監修者の写真

峯岸 隆一 (みねぎし りゅういち)

インフラソリューション部 市ヶ谷クラウドサービスチーム シニアエキスパート

《資格》

Oracle Master Gold、ORACLE MASTER Platinum、Oracle RAC Expert、
Oracle Database Cloud Service Oracle Infrastructure as a Service Cloud 2017 Implementation Essentials、
Oracle Cloud Infrastructure 2018 Architect Associate、
Oracle Cloud Infrastructure 2019 Architect Professional、
AWS Certified Solutions Architect – Associate、OSS-DB Silver、
MySQL 5.6 Database Administrator、基本情報技術者、テクニカルエンジニア(データベース)

《略歴》

2006年コーソル入社。2021年までOracle Databaseを中心にMySQLやGoldenGateなど、多岐にわたる製品のサポート業務に従事。2021年から企画&マーケティング部に異動し、Nutanix NDBサービス化、Qlik Replicateサービス化、AWS、OCIなど様々な製品のサービス化、クラウド環境上の製品検証、ブログ執筆を手掛ける。2023年からOCI技術に磨きをかけるべくOCI基盤の設計・構築業務を遂行中 。

《主な著書》

オラクルマスター教科書 Gold DBA Oracle Database AdministrationⅡ
オラクルマスター教科書 Silver DBA Oracle Database Administration I
オラクルマスター教科書 Silver SQL Oracle Database SQL  Oracleの基本 ~データベース入門から設計/運用の初歩まで

《担当者様からの一言》

コーソルはOracle Database製品および周辺製品において特化した技術力を有している会社です。また、育成にも力を入れており、新卒などOracle Databaseの知識がないエンジニアでも数年でOracle Master Platinumを取得するほどのエンジニアに育て上げることに成功しています。クラウド分野(AWS、Oracle Cloud)にも積極的に進出しておりますので、Oracle Databaseに関するサービスをご要望であればプラットフォーム問わず対応できるコーソルにご連絡下さい。

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